社会そのほか速
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愛を長続きさせるには「ルール」があります!
恋愛バイブル「ルールズ」の訳者、キャシー天野さんの、「幸せな結婚生活を長続きさせるためのルール」より、“恋愛中のカップルにも役立つルール”をご紹介します。前回は、人前で決して彼を非難しないまじめな話を、彼の帰宅を待ちかまえて話出さないその場でしつけないと、しつけられないでした。
今回は、残りの5つを、解説を交えてお話しましょう。「4.彼がその問題を深刻に考えていない場合、まだ話し合う準備ができていない」
“もっと話を聞いてほしいと彼女が訴えているのに話がかみあわないとき、彼にはまだそれを問題ととらえて理解しようという気持ちがありません。あたたかく見守ってあげてください。話し合いのできる時期はきっときます。”
カップルの場合は結婚問題かもしれないですね。例えば親に紹介するとか、もっと抽象的に2人の将来について、といった話もあるでしょう。このような問題は女性が先走ってしまうと、準備ができていない男性は引いてしまう可能性が大。彼が問題に向き合う方向へどうしたら持っていけるかを考えた方がよさそうです。「5.相手の言語を理解しましょう」
“食事を作っても、おいしいといってくれない彼。だとしたら彼の言葉を理解しましょう。おいしいときにはどう反応をしていますか?褒め言葉を聞くことができなくても、相手を知れば褒め言葉はいつも聞こえてくるものです。”
言葉ばかりを求めないで、相手の気持ちを感じるのも大切ってことですね。逆に、自分が言って欲しいことを相手に言っているかもチェックしてみて。
「その服似合うね」とか、「ありがとう」という感謝の言葉とか。分かっているからと省いちゃったりしてないですか?「6.たくさんの愛情を分かち合おう」
“女性は愛されたい、と言う割には、相手の愛情がわからないために迷ってしまうようです。(中略)良くないのは、相手が自主的にしてくれないと怒ってばかりいる場合です。相手が自分の思いを全部読み取ってくれないと大事にされていないという考えを変える必要があります。”
前項と似ていますが、女性はどうも自分が思う愛の表現でないと不満に思う傾向があるみたい。愛の表現は様々。怒る前に、彼氏なりの愛情を感じようとしてみましょう。「今回のまとめ」
7つめは、小さなことにいちいち動揺しないこと。“ほとんどの問題が、心配しすぎによって生まれてくる”ということについては前回書きました。(http://koigaku.machicon.jp/column/44147/)
8つめは、常にコミュニケーションをとること。女性がよくする失敗は、責め口調で気持ちや要求を長々話すことだそう。男性は責められていると感じるだけで、意味が理解できないんです。
あと1つ、話し合いの時、決して過去を持ち出さないこと。「あのときもこうだった」、「前も聞いてくれなかった」等、芋ズル式に悪い記憶を引き出さず、今思っていることの改善にだけ焦点を絞りましょう。
わだかまりを見過ごさず、そのつど相手と向き合ってコミュニケーションをとることも「愛を長続きさせる」大切なルールです。
参考文献:「恋愛ルール」 キャシー天野 グラフ社
付き合ってから、驚くような嘘をつかれていたことを知る女性も多いようです。
そんな男性たちは交際前にはそんなこと、これっぽちも出さずにお付き合いを始めるのですから、言ってみれば「仮面男子」というところでしょうか。
仮面は仮面でも、戦隊ヒーローのような正義の仮面ならいいのですが、そうではなく驚愕してしまうような「ダメンズ隠し仮面」を被っている男性も意外といるようなんです。
そこで、実際にそこらへんにウヨウヨいた「ダメンズ隠し仮面」を被る、「ホラー仮面男子」の実例を5つご紹介していきます。
相当な覚悟をして…読んでくださいね…。
■1:実は単なる別居中の既婚者だった
友人からの紹介で6歳年上の男性と交際を開始したN子さんは、交際後8ヵ月経ってから実は恋人がれっきとした「既婚者」であったことを知ったそう。
交際前には自分のことを「バツイチ」だと言っていたというその男性は、なんとN子さんと婚約までしていたそうですが、N子さんの母親が、どうしてもその男性への違和感を拭えず、探偵に調査を依頼したところ、既婚者であることが発覚。
男性は「離婚前提の別居だった」などと言い訳したそうですが、その後、裁判沙汰にまで発展したそうです。
■2:実は聞いていたより年収が著しく低かった
会社に乗り、経営者である男性と交際していたM実さんですが、なぜか「貧乏臭」がする恋人への疑念を拭えなかったそう。
当初、年収は800万円ほどと聞いていたのにもかかわらず、なぜか家はボロ家な上に、ガソリンをケチったり、やたら毎回ラーメンデートばかりしたがる点を、不信に感じていたそう。
そこで、彼がいない間に彼の自宅の家探しをスタート。
すると、収入が記載された公的な書類が出てきたそうですが、そこに書かれていた年収はわずか180万円…。
そうならそうと早く言って欲しかった、とM実さんは言いますが、その後、彼の会社は倒産したそうです。
■3:実は二股だった
交流会で知り合ったふたつ年下の男性と交際していたK里さんは、彼に対してまったく何の不満もなく1年間交際をしていたそう。
ところがある日、K里さんの家にお泊まりした翌朝、彼がスマホを忘れていきます。
そして…、彼はLINEの着信表示をメッセージごとポップに出す設定にしていたため、そこで二股が発覚!
K里さんはかなりの男前女子なので「単なる浮気だろう」と大きく構え、彼にそのことを伝えたところ、なんとK里さんこそが「本命じゃない=浮気相手」だと言われてしまったとか…。
そちらの女性とは数年間の交際期間を経ていたそうですが、K里さんは二股にまったく気がつかなかったそうです。
■4:実は他の女と同棲していた
合コンで知り合い、熱心に口説いてきたひとつ年下の男性と交際していたY子さんですが、電話がつながりにくい時間帯があったり、やたら金欠を主張してくることに不満を抱いていたとか。
それもそのはず、なんとその彼は、他の女性と同棲しながらY子さんと交際を開始していたのです。
Y子さんがたまたま行った別の飲み会で、彼氏の同棲相手の女性と知り合い、Facebookで繋がったことをきっかけとして、恋人が他の女性と同棲していることが発覚したとか…。
なんとも後味の悪いバレかたといえるのではないでしょうか。
■5:実は勤めていた会社が嘘だった
交流会のような大規模なバーベキューで知り合った男性と意気投合し交際を開始したW子さんは、当初は恋人から渡されていた名刺が偽物だなんてまったく気づかなかったそう。
ある日、仕事の件で協力を仰ぎたいことが出てきたので、「仕事だし、ちゃんと名刺のアドレスに送ろうかな」と、記載されているメールアドレスに送信してみると、何度送ってもエラーで戻ってきてしまったとか。
「なんだか変だ」とピンときたW子さんは、そのまま名刺に記載されている電話番号に電話をかけてみると、「そんな社員はいません」との驚愕の回答が!
その後、彼に問い質してみると、「2年前に退職した会社だ」と言われたそうですが、それも本当かはわからないとのこと。
以上、実際にあったヤバ~い男たちの驚愕の嘘についてご紹介しましたが、あなたの恋人は…大丈夫でしょうか。
ダメンズを隠すための仮面を被る男子に騙されていた女性たちは、口を揃えて「そんな人だと思わなかった」といいます。仮面を被るのが日常になっていることから、ひょっとするとちょっとやそっとでは、「不信さ」も出にくいのかもしれません。
そして、「イマドキ珍しいくらい、優しい人で理想の男性だと思っていた」と言っていた女性もふたりいることから、人当たりがよく穏やかなタイプであるにもかかわらず、その穏やかさ自体が実は仮面だった……というケースもあるようです。
彼の言動に対して「なんだかおかしくない!? 」と、あなたの直感がビンビン伝えてきているような場合、もしかしたらあなたの彼氏も、ダメンズ仮面を被っていた、なんてことにならないといいのですが…。
桜も見ごろの時期を迎え、ようやく春がやってきました。春はお財布がパンパンに“張る”という意味合いから、お財布を新調するのに縁起のいい時期とも言われています。
そこで、今回は風水開運術で有名な金寄靖水氏らに師事し、風水・易学者でありながら、ファイナンシャルプランナーの顔も持つ立花環さんに、出会い運・金運がアップするお財布の選び方を教えて頂きました!
■お財布の選び方で運気は左右されてしまうものなの?
はい。お金とは、その人の考え方、行動の仕方が一番反映されるものといっても過言ではありません。お財布はそのお金を入れておくものですから、選び方でその人の人生が変わってくるというのは当然といってもいいでしょう。
ファイナンシャルプランナーとしての視点で見ても、仕事が充実し、活動的で良い交友関係を築いている人のお財布は風水的にすばらしいものが多いです。
たとえば、
・他人からお金(お札)が見えにくい(→他人から無駄な詮索をされない)
・すぐにお金が取り出せる
・無駄なものを入れていない、
など、いくつかの共通点があるんです。
■「長財布の方がお金が貯まる」とよく聞きますが、本当ですか?
お財布の手入れがキッチリされていて(定期的にクリーナーで汚れを取るなど)どこに何が入ってるか分かりやすいものであれば、長財布でも折りたたみであろうと、どちらでも大丈夫です。
長財布の方が、開けると一瞬で分かりやすいので、そう言われているのかもしれません。
■金運がアップするお財布の選び方は?
金運を上げるためには
1.お札が接しているところが緑色
2.小銭が見やすい
3.お札と磁気カード(クレジットカードなど)が接していない
――この条件を満たすお財布を選んで下さい。
何故、お札と磁気カードが接していないようにするかというと、小銭や磁気カードというのは 金属なので「磁気」=気を帯びています。そのため、お札に他の気から侵食されてしまうのを防ぐ為なんです。
■長財布の場合、磁気カード(クレジット類)とお札が接するタイプが多いと思いますが、そういう場合は?
緑色の革や布で遮蔽すれば大丈夫。ただし、お金の出し入れがしにくくなることがありますので、使いづらい場合は新しいお財布の買い替えを検討してもいいかもしれませんね。
■出会い運がアップするお財布は?
出会い運も、先ほどの金運アップと同じ財布で大丈夫です。というのも、風水では金運とはお金につながる“良縁”のことを言います。
曾祖父が「お金は人間が生み出すもの。人間=人と人の間から生まれるもの。」と、よく言っていました。
人のお世話をしたり感謝されてお金をもらうことが、またさらにお金を引き寄せます。ですので、ステキなご縁がやってきたと思った時には、きちんとそのご縁を保ち続けることが大切。その方から仕事のお話があったり、結果的に金運アップにつながるケースも。
また、恋人が出来ると金運や仕事運もアップする方が多いんですよ。舞い込んだ縁を活かすことができる人には、自然とお金も集まるようです。
先ほどオススメした「緑色」というのは九星気学では「交流」「信用」を表す色で「若返る」色でもあります。つまり出会い運のアップにも通ずるところがあるんです。自身も若々しくいられるので、相手からの印象もより明るく感じてもらえるのではないでしょうか。
■お財布の使用期間はどれくらいが望ましいのでしょう?
約3年でしょうか。せっかくの幸運財布なので、「色の効果」が薄れないようしっかり手入れしましょう。
使い終わったお財布は神社やお寺でお焚き上げしていただくか和紙に包んで「ありがとうございました」と言いながらお別れしてください(自治体のゴミ出しのルールに従ってくださいね)。
■他に気をつけるべきことは
お守りをお財布に入れている人がいますが、、お札と同じく気を帯びやすいのでクレジットカードなどに影響されてしまいます。お財布には入れず、別に持っていたほうがいいでしょう。また、レシートを入れっぱなし=【お金の管理ができていない】という状態ですから、レシートは別にレシート入れを作ってそこで管理してください。
また、お札も、自分から見て手前に高額紙幣、外側に1000円札と、金額順にきっちり揃えましょう。人物が描かれている頭を“下”にしておくと頭が重たいので出ていきにくいとも言われているそうです。
――立花さんによると、「かつては【金が金を産む】という考え方が注目された時期もありましたが、今の時代は、人と人の間にお金は生まれるもの。何より大切なのは、人との信頼関係ですので、お金を表す色のお財布を使うよりも、緑色のお財布の方が断然オススメです。恋愛に関しても、大切なのは“信頼”できる人に出会うこと。ただし、金運・恋愛運がアップするかどうかはそのご縁を大切にするか否かの本人の行動にかかっています。」
とのことでした。お財布を買い換えようと思っていた方は、ご参考にしてみてください。まだお気に入りを使い続けたい、という方は、こまめなお手入れを忘れずに、きちんと整理して大切に使いましょう。
(ミカマイコ)
取材協力:立花環(風水・易学者、西日本易学院講師)
画像提供:e-mono(イーモノ)
女性と男性には見た目だけではないちがいがありますよね。女性にとってはごく普通の行動でも、男性からすると「?」と思うこともあるようです。これまででもっとも「女ってわからない!」と思った瞬間について、男性読者に聞きました。
■仲がいいようでいて怖い!?
・「言動不一致。よく友だち関係がキープできるなと思う」(32歳/金融・証券/専門職)
・「さっきまで一緒にいた人の悪口を言う」(38歳/人材派遣・人材紹介/技術職)
・「すぐに女同士で群れて、誰か特定の人の悪口で結束するところ」(32歳/小売店/事務系専門職)
そうした女性はよくいますが、男性から見ると闇を見てしまったような気持ちになるのかも。
■急に不機嫌になる
・「いきなり機嫌が悪くなる」(30歳/金融・証券/専門職)
・「突然怒ったりする場合がある点。自分もイライラするので勘弁してほしい」(27歳/情報・IT/技術職)
・「感情の起伏が日によって変わる。ちょっとした発言が地雷になる」(32歳/その他/クリエイティブ職)
ずっと我慢していた不満がつのって爆発したり、女性特有のPMSなどにでイライラしている瞬間が読めずにうろたえる人もいるようです。
■すぐにかわいいと言う
・「何に対してもかわいいということ、自分には理解できないから」(28歳/建設・土木/事務系専門職)
・「かわいいと言って、すぐに購入すること。理由がかわいいだけなのは、意味が分からない」(33歳/機械・精密機器/技術職)
・「かわいいの基準。かわいくないのに、かわいいは……」(27歳/小売店/販売職・サービス系)
男性と女性とで大きくちがう「かわいい」の定義ですが、女性の思う「かわいい」は男性よりも広範囲ですよね。
■気まぐれなところがある
・「昨日今日で意見が変わる人」(31歳/食品・飲料/技術職)
・「気分によって言うことがちがったり、細かくて興味がないこともあれば、変なこだわりをもっているのを見たとき。これは男とはちがう部分なんだなと思うので、女性はわからんって感じます」(33歳/その他/事務系専門職)
・「急に話がコロコロ変わる 何の話か分からなくなる」(30歳/農林・水産/技術職)
確かに女性は気まぐれかも。でも、話すことが全て論理的にとはいかないところが人間らしくていいかもしれませんよ!
男性読者のみなさんが、これまで最も「女ってわからない!」と思った瞬間を見てきました。いかがですか? わかってもらえなくて悲しいときはありますが、落ち込まないためにはそういうものだと割り切る意志が必要かもしれません。
(ファナティック)
※画像は本文と関係ありません
※マイナビウーマン調べ(2014年12月にWebアンケート。有効回答数109件。22歳~39歳の社会人男性)
カズヤの新しい恋人は、恐ろしいことにあの子豚ちゃん・マナミだった。
「違うってば! ただの友達だって……べつに、イズミから奪うつもりはないよー!」
子豚ちゃん本人は否定しているが、どうだか。
4月。新しい年度を迎えた直後、いきなりこんなひどい状況からスタートしなきゃいけないのは残念以外のなにものでもない。学食でたまたまカップルを見て。見ただけだったなら、何も問題なかった。どうせ相手の顔なんて判別できない。そのままスルーできた。
女の方から声をかけてきたからいけないのだ。「あ、イズミ……!」しかも大声で。男の方は一瞬私と目を合わせ、それからうつむいた。何となく見たことある服装だったので、まさかと思って、「え、ひょっとして、カズヤ……?」。声をかけても黙ったままの男。沈黙は、肯定を意味していた。
「ち、違うの……これは、そういうわけじゃなくて……」女の方は、こっちが何も言わないうちから必死に言い訳しようとしている。なんなんだ、この修羅場は。
「イズミなんて気安く呼ばないで」
しょぼくれた様子のカズヤを尻目に、子豚ちゃんに対して怒りの台詞を口にする。
「わぁ、もう、こわいー! 機嫌なおしてよー、イズミ……ちゃん? イズミさま?」子豚ちゃんがそうやって媚びたような台詞を吐くたび、ストレスが募る。この女、いや、豚。どう料理して食ってやろう。頬肉のあたりなんかコラーゲンたっぷりではなかろうか。それともただの脂身か? 鉄板の上に載せたらさぞかし、肉の焼けるいい音がしそうだ。
その前に、どうやって殺そう。刃物で刺す、鈍器で殴る。いろいろ方法はあるが、肉を傷つけないためには首を絞め上げるのが一番か……。
「あ、イズミ、ポニーテールにしたんだー。イメチェン? かわいー!」
不自然な話のそらし方をする豚。おかげで気が散って、せっかく考えていた殺害計画が頭から消し飛んだ。もういいやコイツ、殺すのもメンドい。
「いつから付き合い始めたの。2月のデートが初めて? それとも、1月から?」
一応、聞いてみることにする。だいたい想像つくけど、あの三が日の“相談”がキッカケなんだろう。「ギター弾けるようになりたいんだ。カズヤ軽音部なんでしょー、教えてよー」とか何とか言ってたあれは口実だったのだ。そこからしばらくは友達だったのか、すぐ恋愛に切り替わったのか。
「ち、ちげーよ。いつからも何も、ずっとギター友達だよ」
ようやく顔を上げ、口を開くカズヤ。言い訳じみた口振りから察するに、正直な話を聞くのはもう諦めた方がよさそうだ。
「ふーん、ギター友達。恋人ほっぽって、バレンタインに“デート”だとか言ってはしゃいで、それで友達ね」
「あぁっ……くそっ、先輩が妙な言い方するから……」
「妙な風にLINEに書いたのはカズヤでしょーが」
「書いたまんま伝えられるとは思ってなかったんだよー! 冗談ぐらい通じると……」
「冗談? こっちは本気で落ち込んでたのに、冗談なんて考えられない。サイテー」
「ああっ……ごめ、いまのは俺が……」
「許さない。ゼッタイ。どう謝られてもムリ」
言って。学食のお盆に載っていたコップを手に取る。バシャッ。勢いのまま、カズヤの顔面にぶっかける。「ちょ……イズミ!?」
豚が吠える。やりすぎだ、と言いたいのか。なんなら、おまえにもぶっかけてやろうか。そう思ったが、残念ながらコップの中にもう水はない。
「……おまえ、さぁ……!!」
カズヤが立ち上がる。前髪から、鼻から、あごから水をしたたらせながら。なに、逆ギレ?
「今のでわかった? 私の気持ち」
努めて冷静に言う。頭一つ分高いカズヤを見上げながら、気持ちだけでも見下すように。カズヤはにらんでいる。たぶん笑ってなんかいない。これはきっと怒りの感情だ。表情が読めなくてもわかる。
私は表情を作れない。けど、きっと真顔でも伝わる。伝わる言葉しか選ばない。優しさは、1ミリもいらない。
「カズヤってば、テキトーでしょ? それがカズヤなんだよね。直す気なんてないんだよね。もうムリ。そんなテキトーなのが彼氏だったら、私には必要ない。さよなら」
そう言って。ぜんぜん手を付けていない学食を、そのまま返却口に持って行く。こんなもったいないこと、普段なら考えられない。でも、今のやりとりで食欲は失せてしまった。ぜんぶカズヤのせいだ。カズヤが悪い。料理してくれたオバチャン、農家のみなさん、恨むならカズヤを恨んで。そう思って、食堂を抜ける。
キャンパスに出て、一度だけ振り返る。カズヤが追ってきてるんじゃないかと思う。けど、そうだとしてもきっとわからない。もうカズヤの顔を覚えていない。今まで一度だけでも、思い出せたことはない。
前を向いて、歩き出す。心は静かで、冷たい。激しい感情はもうない。なのになぜか、目の下が水滴で湿っている。
(つづく)
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作者:平原 学