社会そのほか速
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「ウジ虫」――、その言葉と響きは不潔と嫌悪の対象である。もし、そのウジ虫が自分の口の中に居たとしたらまさしく悪夢だ。しかしその悪夢がホンモノになってしまった人々がいる。
虫が食べて死ぬものを人間が食べて大丈夫? 遺伝子組み換え食品の「基本のキ」
■歯茎の穴から続々とウジ虫が!
ハイチで撮影された、あるビデオ。女の子(7~8歳くらい)が口を開けると、前歯の歯茎に大きな穴が開いているのが見える。そこから歯科医が次々と動いているウジ虫をピンセットで引っ張り出し、容器に入れている。このビデオの最後にそれを示すが、合計10匹くらいは取れたように見える。
しかし、歯茎にウジ虫が棲んでいたのはこの女の子だけではない。世界にはほかにも"ウジ虫歯茎"の例があるのだ。
別のビデオでは、顔は見えないが、おそらく年配の男性と思われる人物の歯茎にたくさんのウジ虫がうごめいている(!)。
一体、なぜこんな事が人間に起こるのだろうか? 恐らく彼らは、ハエが卵を産み付けた肉や食品を食べたのだろう。その時、口内衛生が非常に悪く、虫歯や歯肉に炎症が起きていれば、ウジ虫が口の中で増殖しても不思議ではないというのだ。
■歯磨き習慣の必要性を痛感
このようなビデオを見ると、ひたすらおぞましいウジ虫ではあるが、実は人間にとって必ずしも悪い生物とは言えない。「マゴット・セラピー(ウジ虫療法)」という療法をご存じだろうか? これは、正常な組織や生きている組織を食べずに、殺菌効果のある分泌液を出しながら腐敗した細胞や壊死細胞のみを食べるというウジ虫の性質を利用した治療法で、糖尿病性壊疽治療に多く用いられている。ウジ虫の出す分泌液は肉芽細胞や毛細血管の再生を促進させる働きもあるというのだ。(専門医の指導のもと医療用に繁殖させた無菌ウジ虫を使った場合に限るが)。
ビデオを見たほとんどの人の反応は、「なぜだ、なぜ人の歯茎にウジ虫が……」「こんな事、ウチの犬にも有りえない!」というショックな感想であった。しかし「このビデオを子どもに見せれば、ゼッタイ歯磨きをするようになるわ!」という反応も。
それにしても、ビデオの中の歯科医は職業柄このような症例に慣れているのだろうか? ウジ虫に冷静に対処する態度は賞賛に値する。今後これに懲りて、この女の子が歯磨き習慣を持つ事を切に希望する。
(文=美加リッター)