社会そのほか速
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二人の大切な今日をもっと大切にしたい。これから、がんばって声をかけてあなたを知って、あなたと手をつないで生きていきたい。でも勇気がなくて、もう一握りの勇気が欲しい…そんなあなたを助けるのがこの白ワイン「パラダイスリッジ DERIGHT」(参考価格3000円)。
美しく澄んだグリーンイエロー。白い花の蜜、青りんご、白桃、若い洋なしの香りが感じられる。本当ならばこのワインは夏に勧めたい。ある晴れた夏の日にきりりと飲んで欲しいほっとする白ワイン。
今年1月にアメリカ・ソノマを訪れた僕はこのワインの優しさと人懐っこい味わいに親しみと懐かしさを覚えた。
異国の地で少し心細かったのか、何故かこのワインに出会った時、懐かしくもあり、妙に興味をそそられた。
後で調べてみるとこのワイナリーが持つ一角はカナエ・ナガサワという日本の薩摩藩士の築いたぶどう畑であった。
彼は13歳で大人たちにまじり、西洋の文化を学ぶために日本を立つ。
彼はほとんどの生涯を海外で過ごし、日本の文化発展、何よりカリフォルニアワインの発展に大きく貢献した方。
彼の作ったワイナリーファウンテングローブはもうないが、彼はカリフォルニアワインの父として名高い人物になった。僕ら日本人にとって嬉しい事だ。おそらくこのことを知る日本人は少ない。この記事を読み心に留めてくれたら嬉しい。
パラダイスリッジのオーナーがこの話を知り、畑の一角を大切にとっていて、カナエというワインも作っている。
ワイナリーには、いろいろなオブジェが存在していてワインを知らない方でもぶどう畑のオブジェを見るだけで笑顔になれる。夕焼けに染まるぶどう畑と「LOVE」と書かれたオブジェが赤く染まり、愛する人の存在を再確認させた。愛する人がいるからこそ強くなれる。そんなことを教えてくれるワイン。勇気・希望をもらえるし、何より自分の存在を明らかにしてくれる。
このワイン、チョコレートとは合わない。チョコレートの中のカカオの苦味がワインと絡み合い、口の中にリアルに存在し、口の中に新たな味わいを生むことが今回は必要なんじゃないかと僕には思えた。
ソムリエとしては禁忌のマリアージュだと思うが、たまにはそんなワインとの合わせ方があってもいいのではないだろうか。ミスマッチがあるからこそ輝くマッチングが生まれるのだから。
ワインは、あなたの大切な人、家族、仲間。これから、大切な人になる人々。そんな人達と分け合いながら飲むお酒だと思います。僕の選んだワインが、あなたの幸福の一つになりますように。
■吉原竜之介(よしはら・りゅうのすけ) 1988年4月26日茨城県出身。20歳の時にワインに魅了される。サントリーの子会社でバーテンダーを経験し、ヨーロッパへ。2012年でソムリエ試験に合格し、本格的にワインの道へ。自分で選んだ選りすぐりのワインでワイン会を開催。現在は東京・銀座のシノワで勤務中。