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東京でファッションウィークで開催された3月、海外からエディターやスタイリスト、バイヤーらが来日した。新人発掘や支援活動で知られる伊ヴォーグ誌のシニア・エディター サラ・マイノ(SARA MAINO)らは、それぞれのデザイナーが持つオリジナリティを評価しながらも、様々な課題を指摘している。
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サラ・マイノは、ミラノを代表するセレクトショップ「10 Corso Como」のファウンダーであるカーラ・ソッザーニの娘で、伊ヴォーグ誌の編集長フランカ・ソッザーニの姪。伊ヴォーグ誌のヘッド・オブ・タレントとして若手デザイナーの発掘をライフワークとし、世界中のコレクションを巡っている。2度目の来日を果たした今回、複数のショーや展示会を見たサラは、「東京のストリートファッションがランウェイに影響を及ぼし、そして東京をよりファッショナブルにしている」と評価しながらも、ショーについては「一貫性」や「編集とスタイリングの重複」に課題があると指摘。クリエイションについては「特にウィメンズブランドは、デザイナー自身の殻にこもらず、もっと世の中を見てアウトサイドから物づくりすると良いのでは」とアドバイスした。「若手デザイナーをサポートすることは、国際的にも命題」とするサラは、今回の来日を通じて「日本のデザイナー達は、もっと世界に認知されるべき。ファッションウィークやアワードといった取り組みを続け、リスクを持ってでも新進デザイナーにスポットを当てることが重要」と、日本の若手支援の強化を促した。
「アディアム(ADEAM)」のショーのために来日したスタイリストのトム・ヴァン・ドープ(Tom Van Dorpe)も、東京のストリートからのインスピレーションに可能性を感じたという。「日本のストリートを見て、既成概念を取り払ったスタイリングからアイデアを得ることができた」とし、それらを上手く取り入れているメンズブランドの編集力を評価した。一方でウィメンズブランドについて、イタリアのセレクトショップEXCELSIOR MILANOバイヤーのマッシミリアーノ・ナルディエッロ(Massimiliano Nardiello)は「日本風のセンスは認めるが、ヨーロッパの女性には着にくいものも多い」と指摘。既存の取り扱いブランドでは「サカイ(sacai)」や「ミュベール(MUVEIL)」の人気が高く、またアジア系ではヨーロッパのテイストを取り入れている韓国ブランドが支持され始めているという。買い付けで重視しているポイントについて「他と違うセンスがあり、かつ大人の女性を魅力的にするデザイン」と話しており、素材や品質を生かしながら「海外で売ること」をより意識したクリエイションが求められているようだ。