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高田漣 震災きっかけに伝説のフォーク歌手の父・高田渡を歌う

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高田漣 震災きっかけに伝説のフォーク歌手の父・高田渡を歌う

高田漣 震災きっかけに伝説のフォーク歌手の父・高田渡を歌う

 

 伝説のフォーク歌手・高田渡さん(享年56)が2005年4月、公演先の北海道で急逝してから10年になる来月、15日に初のオールタイム・ベストアルバム「イキテル・ソング~オールタイム・ベスト~」、長男でミュージシャンの高田漣(41)によるカバーアルバム「コーヒーブルース~高田渡を歌う~」(共にキングレコード)が、17日に日記「マイ・フレンド-高田渡青春日記 1966-1968」(河出書房新社)が発売される。漣がこのほど本紙に、没後10年を迎えた父について語った。

 ベストアルバムを選曲、カバーアルバムを制作し、日記も編んだ漣は「父親の色んなことと向かい合った」と振り返る。アルバムは渡さんが70年代に名盤「ごあいさつ」「系図」「石」を発表した、ベルウッドレーベルからのリリースだ。

 ベスト盤は「初めて高田渡に触れる方に聴いてもらいたい」という意図で「生活の柄」「自転車に乗って」などの「有名な曲をなるべく漏らさず」選曲。「『自衛隊に入ろう』でデビューした人が少しずつ内省的な世界に入っていって、音楽的にも色んなチャレンジをして晩年の活動になるという年表的な意味も込めた」という。

 カバー盤は「子供の時から父のステージを見に行くとよく歌っていた定番曲が多くて。なるべく自分が生で見た高田渡を意識して」選曲。生前、「父の作品をきちっとプロデュースしたい」と思っていたという漣は、「父が喜びそうなアレンジであったり、かつてやってたものを少し広げたり」しつつ、渡さんが大事にした「人肌があって作られる物の温かみ」を作っていった。レコーディングはデジタルが主流の今、アナログテープレコーダーを使い、ミュージシャンがいっぺんに演奏して行われた。

 高2でデビューして数カ月後から数多く親子共演してきた漣だが、渡さんの歌を歌うようになったのは東日本大震災後、日本語の歌を歌うようになってから。「今になって、歌詞の内容や意味がさらに深く感じられるようになった」と明かす。

 日記は実家の天袋から数年前に見つかった、渡さんが17~19歳の時のもの。「もうはっきり高田渡像ができている。どういうふうに音楽をしたいか、どうありたいか」という、若き音楽家の決意表明が記されている。

 4月からはトリビュートライブも各地で開催される。この春、伝説がよみがえる。2015/3/11 07:25 更新

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