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新監督が植え付ける勝負への強い気持ち
13日に来日し、就任会見に臨んだハリルホジッチ監督。1つの質問に時に長い回答をしていた新監督は、自身の哲学を言葉の中に滲ませていた。指揮官をよく知る記者はこの会見から何を読み取ったのか?
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「世界で一番強いチームと対戦する時でも勝つトライをする。問題となるのは、トライをせず負けてしまうことだ。私がここに来たことで、勝利に対する気持ちを植え付けたい」
来日して数時間で就任会見にのぞんだハリルホジッチ新監督はフランス語でまくしたてるように多くのことを語ったが、その中でも筆者の心にとまったのがこの言葉だ。
振り返ればブラジルW杯のドイツ戦でまさに、この言葉を証明するパフォーマンスを当時のアルジェリアでやってのけた。90分の中でドイツを苦しめ、延長戦で2点を取られても諦めずに1点取り返し、最後まで希望を捨てずに選手を戦わせたのだ。
サッカーの根本的な力になるのは勝負への強い気持ちである。具体的には“格下”をなめず、“格上”でも恐れず、勝っていれば油断せず、負けていても諦めないこと。勝つための方法論というのは色々とあるが、メンタルに付いてくるものでもある。
“頑張っていない選手などいない”という意見は多く聞かれるし、実際にそうだろう。しかし、サッカーというのはメンタルの要素が非常に強く、人間は分かっていてもそれが浮き沈みしてしまうものだ。
対戦相手や試合展開によってぶれることなく、勝利を目指せるメンタリティを発揮する。そのためには単純な気持ちの強さだけでなく、起こりうるシチュエーションに慣れていること、しっかりと実戦的なトレーニングを積み重ねた自信、相手を研究することで増す警戒心を高め、勝利のためのプレーに融合していく必要がある。
求められるハードワークの“中身”
アギーレ前監督は選手たちがピッチ上で状況に応じた判断力を高めるために、決まりごとをあまり作らないだけでなく、対戦相手の情報をあまり与えなかった。しかし、ハリルホジッチ監督は親善試合を含めて相手を分析して臨むはずだ。
“少し時間を与えてほしい”と前置きしながら「3月に2試合あるが、2つとも絶対に勝利しなければならない」と語ったのには、そうした基本姿勢を最初から崩さず出したいということもあるのではないか。
もちろんスタートしたばかりで手探りの部分もある。ベースになる戦術面は段位を追って植え付けていくはずだが、自分の哲学をしっかり選手たちに分かってもらうためには、試合に向けたアプローチに関しては本番と変わらないテンションで選手にぶつけていくことが大事だろう。…