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レアルの歯車はなぜ狂ったのか? ―失速した5つ理由を考察

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レアルの歯車はなぜ狂ったのか? ―失速した5つ理由を考察

レアルの歯車はなぜ狂ったのか? ―失速した5つ理由を考察

【AFP=時事】14-15スペイン1部リーグ第26節で、レアル・マドリード(Real Madrid)はアスレティック・ビルバオ(Athletic Bilbao)に敗れ、およそ4か月ぶりに首位の座をFCバルセロナ(FC Barcelona)に明け渡した。

アンチェロッティ監督「ゴールを決めればロナウドは復調する」

 レアルは7日のビルバオ戦で、アリツ・アドゥリス(Aritz Aduriz)に強烈なヘディングシュートを決められると、得点を奪うことができずに0-1で敗戦。2015年に入ってからの14試合で4敗目を喫した。

 一方、バルセロナは8日、リオネル・メッシ(Lionel Messi)がハットトリックの活躍をみせるなど、ラージョ・バジェカノ(Rayo Vallecano)に6-1で大勝している。

 2014年には公式戦22連勝を達成し、4つのトロフィーを獲得して年を越したカルロ・アンチェロッティ(Carlo Ancelotti)監督のレアル・マドリードがなぜ失速したのか。――ここでは、AFPが考える5つの理由を考察する。

1―負傷者

 サッカー史上最高額を費やした豪華メンバーを誇るとはいえ、複数の主力選手、特にルカ・モドリッチ(Luka Modric)とハメス・ロドリゲス(James Rodriguez)を欠いていることが、中盤の選択肢を狭めている。

 守備陣では、セルヒオ・ラモス(Sergio Ramos)がハムストリングの負傷で1か月近く戦列を離れており、レアルはDFリーダー不在の影響がどれほど大きいのかを痛感している。

2―選手層の薄さとメンバー固定の弊害

 アンチェロッティ監督がメンバーを固定しがちなことも、故障者続出の影響を必要以上に大きくしている。

 レアルは開幕前、シャビ・アロンソ(Xabi Alonso)やアンヘル・ファビアン・ディ・マリア(Angel Fabian Di Maria)を放出したが、それでもシーズン序盤は、ローテーションを採用せずともうまく機能していた。

 ところがここにきて、試合に出続けることによる勤続疲労の影響が各選手に出始めている。

 特に今季は、昨夏に行われたW杯ブラジル大会(2014 World Cup)を戦ったあとに迎えたシーズンなだけに、トニ・クロース(Toni Kroos)やカリム・ベンゼマ(Karim Benzema)といった選手には、それが顕著にみられる。

3―ロナウドの不振

 シーズン前半にみられたクリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)の得点ペースは、そもそも驚異的なレベルにあった彼の得点力を踏まえたとしても、ほとんど信じられないものだった。

 ロナウドは昨年8月から12月までの公式戦25試合で32得点を記録し、その勢いで今年1月上旬には自身3度目の世界年間最優秀選手賞「FIFAバロンドール(FIFA Ballon d’Or)」に選出された。

 ところが、2015年に入るとそのペースは12試合で2つのPKを含む7得点にまで減少した。その一方で、昨年ロナウドに12ゴール差をつけられていたメッシは、ラージョ戦のハットトリックで今季のリーグ戦得点数を30に伸ばし、とうとうロナウドに追いついた。

 さらに今年のロナウドは、コルドバ(Cordoba CF)戦で相手DFを蹴るなどしてキャリア9枚目のレッドカードを提示され、私生活では長年交際していたスーパーモデルのイリーナ・シェイク(Irina Shayk)さんとの破局が大きく報じられた。

4―深刻なベイルのゴール欠乏症

 ロナウドの調子が下降線をたどるなかで、今こそその力が必要とされているにもかかわらず、ギャレス・ベイル(Gareth Bale)はレアルに加入して以降の1年半で最悪のゴール欠乏症に陥っている。

 ベイルは現在、720分以上にわたってネットを揺らすことができていない。そのうえ、今年の初めごろにスペインメディアから自己中心的と批判されたことが影響しているのか、ゴールに向かうことをためらっているように見える場面もある。

5―長丁場のリーグで結果を出せないアンチェロッティ監督

 フロレンティノ・ペレス(Florentino Perez)会長はほんの数か月前、アンチェロッティ監督にはレアルのアレックス・ファーガソン(Alex Ferguson)になってほしいと述べ、イングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)を26年以上率いた名将と同じように、長期政権をにおわせる発言をしていた。

 ところが現在、仮にシーズンを主要タイトル無冠で終えようものなら、アンチェロッティ監督は職を失っているのではと疑う声まで出ている。

 アンチェロッティ監督は6日、自身のおおらかな指導スタイルが批判を受けていることに対して、自分はこのやり方でチャンピオンズリーグを3度制し、レアルに昨年5月、12年も待ち望んだ通算10度目となるチャンピオンズリーグのタイトルをもたらしたと反論している。

 それでもアンチェロッティ監督は、長丁場のリーグ戦が得意とはとても言い難い。

 アンチェロッティ監督はイタリア・セリエAのユベントス(Juventus)とACミラン(AC Milan)、プレミアリーグのチェルシー(Chelsea)、フランス・リーグ1のパリ・サンジェルマン(Paris Saint-Germain、PSG)を経て現在レアルで指揮を執っている。

 しかし、指導者としての過去15シーズンで、リーグタイトルを獲得できたのはわずか3回だ。【翻訳編集】 AFPBB News

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