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愛弟子・武藤の欧州移籍成功に太鼓判を押すF東京指揮官「チェルシーでも適応できる」
[4.12 J1第1ステージ第5節 湘南0-1F東京 BMWス]
FC東京は12日の湘南ベルマーレ戦に1-0で勝利し、川崎Fと引き分けた浦和と並び首位に立った。この試合で決勝点を挙げたのが、FW武藤嘉紀だ。9日にはイングランド・プレミアリーグのチェルシーから正式オファーが届いたことが明らかになった武藤について、彼を見出したマッシモ・フィッカデンティ監督は「プレミアリーグか、スペインリーグか、イタリアか分からないが、たとえチェルシーであっても適応できる」と、太鼓判を押した。
試合後の会見で移籍報道について問われたイタリア人指揮官は、監督に就任した当時のことを振り返った。「2年前、私が東京に来たとき、彼はプレーしていませんでした。それでも最初にプレーを見て、そのクオリティの高さ、特にフィジカルの強さはすぐに分かりました」と話す。そして、「最近はテクニカルな面も成長していますし、ヘディング、ドリブルからのシュート、振り向きざまのシュートと、様々なバリエーションでゴールを決めています。この7、8か月間で信じられないほどの成長を見せている」と、目を細めた。
仮に武藤を放出することになれば、F東京にとっては大打撃だろう。一人でボールを運べ、前線から守備ができ、高い決定力でゴールまで決める。堅守速攻を信条としている現在のチームの中でも、間違いなくキープレーヤーだ。しかし、そのポテンシャルの高さを見出した指揮官だからこそ、近い将来の欧州行きを止めることができないと覚悟しているのかもしれない。
「イングランドに行くのか、スペインに行くのか、イタリアに行くのか。どこの国のリーグに行くかは分かりませんが、もし、チェルシーに行くことになったとしても、彼は全く違う現実にも適応できる賢さを備えています。特にグラウンドの外の部分での対応は難しいと思いますが、彼なら適応できる能力があるでしょう」と語った。
もちろん、その前には宿題がある。F東京の第1ステージ制覇だ。「今日のプレーを見て分かったと思いますが、(武藤は)非常に(F東京でのプレーに)集中できています。自分たちのチームがやっていることに対して集中できているので、間違いなく6月まで、この調子で続けていってくれると思います」と、5試合で4ゴールを記録し、得点以外でも高い貢献を示し続けている武藤への信頼を口にした。
(取材・文 河合拓)