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「オープン戦、オリックス3-0阪神」(22日、京セラ)
プロ野球オープン戦が全日程終了し、阪神は開幕の舞台である京セラドーム大阪で、オリックスに2安打に抑え込まれて完封負け。8勝6敗2分けの4位タイで終えた。13打席連続無安打のマウロ・ゴメス内野手(30)を筆頭に、貧打に悩む虎打線。和田豊監督(52)も危機感を隠せなかった。27日の中日との開幕戦まであとわずか。本番では不安を吹き飛ばす打線の爆発を願うしかない。
開幕カード3連戦を行う戦場に大きな悲鳴とため息が充満した。積み上げた凡打の山で周囲の期待を大きく裏切った。選手が凡退する度に虎ファンは「あー」と落胆した。
オープン戦最終戦で完封負け。和田監督は、厳しい表情で現実を受け止めた。「もちろん危機感は、あります。(その気持ちを持つのは)監督、コーチだけでいい」。首脳陣が抱える不安を思わず口にした。
それほど打線の不振は深刻だ。特に開幕4番が確定しているゴメスは相手の変化球攻めに苦しみ、打席でフラストレーションをためているようにさえ見えた。公式戦ではないとはいえ、さすがに13打席連続無安打は心配なところだ。
それでも助っ人は「いいタイミングをつかみつつあるので、シーズンの開幕が楽しみだよ」とどこまでも前向きだ。昨年も8打席連続無安打でオープン戦を終えたが、シーズンでは打点王を獲得するほどの活躍。「オープン戦は終わったのでシーズンでは頑張りたい」と意気込んだが…。
4番の不振も影響し、打線は相変わらずの低調ぶりだ。七回1死から西岡の二塁打で“ノーヒットノーラン”を阻止するので精いっぱい。野手陣はまるで金縛りにあったように直球に差し込まれ、変化球に翻弄(ほんろう)された。京セラドーム大阪でのオープン戦3連戦で2度の完封負けを喫し、合計2得点では厳しい。
打開策はあるのか。指揮官は「個々が状態を上げる。状態を上げるには練習しかない」とその言葉に力を込めた。24日の全体練習ではシート打撃を行い、野手陣は修正する。限られた時間の中で調整し、調子を上げるしかない状況だ。
最も危惧しているのが悲壮感を漂わせて開幕を迎えること。「(開幕は)ゼロの状態から始まる。借金を抱えて開幕するような雰囲気にならないように。ここまできてバタバタしても仕方ない」と自分に言い聞かせた。そして「皆さんに心配かけないようにやっていきます」と誓った。もはや将の言葉を信じるしかない。