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コンピューター囲碁ソフトとプロ棋士が戦う第3回電聖戦が17日、東京都調布市の電気通信大学で開かれた。日本を代表する棋士のひとりである趙治勲二十五世本因坊を相手に、2ソフトがそれぞれハンディをもらって対局し、1勝1敗の成績をあげた。
趙治勲二十五世本因坊(左)とクレージー・ストーンを開発したレミ・クーロン氏
電聖戦はコンピューター囲碁を発展させようと2013年に始まった。電気通信大で開催される囲碁ソフトの国際大会、UEC杯で好成績だったソフトと、日本のプロ棋士が対局している。今年は14、15日に21ソフトが参加して大会が開かれ、「Crazy Stone(クレージー・ストーン)」(フランス)が優勝、「DolBaram(ドルバラム)」(韓国)が準優勝し、電聖戦出場を決めた。
将棋ソフトはプロ棋士のレベルになったものの、囲碁ソフトはまだアマチュア高段者クラスにとどまるといわれている。プロのトップ棋士と対等に渡り合うのは難しく、ハンディ戦の「置き碁」で対局。第1回、第2回大会はいずれも先に4つの石を置く「4子局」で計4戦し、2勝2敗だった。
対局後に感想を話すドルバラム開発者のイム・ジェボム氏
電聖戦初出場のドルバラムは4子局での戦い。序盤から激しい攻防になり、中央の白の大石を取った黒番のドルバラムが大差で勝利した。開発したイム・ジェボム氏は「ソフトの力を発揮できてよかった」と話した。
クレージー・ストーンは出場3回目になる。これまでプロ棋士を相手に4子局で2勝を挙げたので、ハンディを3子に減らした。しかし対局が始まると序盤から趙二十五世本因坊のペース。あっという間にリードを詰められ、逆転されると、ソフト側に疑問手が相次ぎ、大差での敗北となった。「ソフトの典型的なミスが出た。残念でならない」と開発したレミ・クーロン氏は嘆いた。
対局後に感想を話す趙治勲二十五世本因坊(右)とドルバラムを開発したイム・ジェボム氏
趙二十五世本因坊は「ドルバラムは(勝負を左右する)手どころになるとめちゃくちゃ強くてびっくりした。4子局と3子局ではまったく違うとはいえ、1勝1敗で(プロ棋士としての)面目を保てた」と喜んだ。
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