社会そのほか速
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昨年末の紅白歌合戦でPerfumeのドローンを使ったパフォーマンスが話題となった。日本でも徐々に普及し始めており、今年は「ドローン元年」と言われる。一方で本格的運用には法的問題など課題も多い。現状と問題点を徹底取材した!
未来の技術として期待されているドローンだが、法整備と並んで懸念されているのがテロや犯罪での悪用だ。1月、米ホワイトハウスにドローンが墜落した事件があったが、一時はテロと疑われた。軍事ジャーナリストの黒井文太郎氏は言う。
「実はオウム真理教も地下鉄サリン事件の前、高性能ラジコンヘリでサリンやボツリヌス菌を空中から噴霧することを計画していた。当時は性能が悪く、計画は頓挫しましたが、現在では相当な数の人を殺せる量の化学兵器を搭載し、空中で噴霧することも難しくない。ドローン技術は日進月歩なので、大型爆弾を搭載できるくらい日も近いかもしれない」
また、ドローンは小型で駆動音も小さいので、自動照準で撃ち落とすことも難しいという。スナイパーが目視で撃ち落せたとしても、都市部で化学兵器を積んでいたら、かなりのリスクを伴うことになる。
「ドローンを使ったテロが世界で起きた場合、所持を禁止する方向になるのではないか。ただし部品をバラしてしまえば容易に運搬できるので、テロリストにとっては関係ないでしょうね」(黒井氏)
一方、犯罪利用においても、もさまざまなパターンが予想される。1月、米墨国境で麻薬を密輸していたドローンが墜落し、当局に押収される事件もあったばかりだ。「激裏情報」の本堂昌也氏は言う。
「まず嫌がらせでの利用が考えられます。カラーボールを搭載して車に落としたり、糞尿や劇臭物を家に落としたり。どちらも足がつきにくい。レーザーポインターで照射したすることも可能でしょう。監視カメラの無効化も簡単にできます」
中国ではすでにドローンによる盗撮事件が起こっているが、日本でも下校途中の児童を尾行して盗撮する輩が出てくるかもしれない。
「脅迫行為にも使えます。風俗街やラブホテルを巡回して撮影し、相手を脅したり、下校中の子供の映像を親に送りつけて金銭を要求することも想定できます。子供が逃げ惑う様子の映像を親が見れば、恐怖に怯えてしまうでしょう」(本堂氏)
その他、駅ホームに立つターゲットにドローンで体当たりして線路に落としたり、スピーカーを搭載して偽の避難警報を流して火事場泥棒を行うなど、想定できる犯罪にキリがないと本堂氏は言う。
ドローンがテロや犯罪に利用されないことを祈るばかりだが……。 <取材・文/週刊SPA!編集部>
【激裏情報】
‘96年から会員向けに裏情報を毎日メールで配信し続ける老舗サイト。著書に『GEKIDAS激裏情報@大事典』(三才ブックス)など多数。サイトは www.gekiura.com
※3/3発売の週刊SPA!では、「[ドローン元年]光と影」という特集を掲載中。上記記事のような「影」の部分だけでなく、前向きな活用法もたっぷりとリポートしている。