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トヨタ自動車が、「大空間高級サルーン」をキーワードに、これまでの常識を打ち破る新しい高級車の姿を創り出すことを目指して今年1月に販売開始した新型アルファード/ヴェルファイア。発売後わずか1カ月でアルファードとヴェルファイアを合わせた受注台数が4万2000台に上った。現在、注文をしても納車されるまで3カ月を超える好調ぶりだ。アルファード/ヴェルファイアといえば、車両本体価格が300万~700万円という高級車。この高価格帯のクルマが飛ぶように売れていることを考えると、やはり景気は上向きになっているのかもしれない。
新型アルファード/ヴェルファイアは旧型より走行安定性や乗り心地を向上させるため、ボディに補強を施すとともに低重心化を実現。そしてリアサスサスペンションをダブルウィッシュボーン式へと変更している。
新しいカタチの高級車を目指すアルファード/ヴェルファイアだが、同じLLサイズミニバンといえば、日産自動車のエルグランドの存在を見過ごすことはできない。エルグランドは2010年に現行モデルが登場。クルマの骨格であるシャーシを一新し、アルファード/ヴェルファイアと同じFF(フロントエンジン&フロントドライブ方式)のレイアウトを採用。高級車の乗り心地を目指して、走行安定性やセカンドシートの乗り心地に大きく影響のあるリアサスペンションには高級車フーガなどと同じマルチリンクサスペンションを採用しているなど、共通部分が多いライバル車だ。
そこで、現在の高級車といえるLLサイズミニバンの走行性能や乗り心地を比較してみた。一見同じように見えるが、乗り心地なども似たようなものなのだろうか。試乗車は売れ筋のエアロパーツをまとったグレードで、アルファードが2.5S Aパッケージ。そしてエルグランドが250ハイウェイスタープレミアムアーバンクロムだ。
●人気のアルファード/ヴェルファイア、実力のエルグランド
まずエルグランドから試乗する。ドアを開けると高級車の証といえる本革シートが出迎えてくれる。柔らかな肌触りと座り心地、そしてドアを閉めた時の音が高級車らしい。そして走り出して感じるのは、とにかく静かなことと無駄な動きが少ないこと。セダンなどに比べると広い室内空間を実現しているため車高は高くなっているが、ブレーキング時などの前後の揺れやカーブを曲がる際の左右の揺れは極力抑えられている。さらに荒れた路面を走行した時の衝撃も収まりは速いので、フラットな乗り心地を実現している。
続いてアルファード。走り出した後でもエンジンがかかっているのか疑いたくなるほど静粛性は高く、エルグランドを上回る印象だ。乗り心地はエルグランドに比べると非常にソフトな印象だ。そのせいか、ブレーキング時の前後の揺れやカーブを曲がる際の左右の揺れが大きめで、クルマの揺れが収まりづらい印象を受ける。
そして注目のセカンドシートの座り心地はエルグランド、アルファードともに抜群。しかしオットマンを出してリラックスした姿勢を取ると、シートバックに中折れ機能を採用しているエルグランドのほうが体をしっかりと支えてくれるので、よりリラックスすることができる。
販売台数はアルファードが大きく上回っているが、エルグランドは走行性能などの商品力では決して負けていない。300万円からという大きな出費を伴う買い物なので、購入前にじっくりと比較試乗をして吟味したい。
(文=編集部)