社会そのほか速
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「これを男性限定にしておくなんてもったいない! 」。2014年9月に東京都足立区にオープンした「カプセルホテル SLEEPS北千住」へ初めて訪れた際に抱いた感想だ。様々な路線が乗り入れる注目の北千住駅の千代田線出口から徒歩2分。外見からして、カプセルホテルのイメージを覆すモノトーンのデザインが印象的である。
「カプセルホテル SLEEPS北千住」は2014年9月にオープン
バーにサウナ付き大浴場も
館内に入るとスタイリッシュながらウッディな暖色を配し、”癒やし”のイメージも演出。カプセルホテルでは初めて見る「お持ち帰りスリッパ」の採用をはじめとし、清潔感を気遣う館内。キレイ好きな女性にも好まれることを確信したのだった。
フロントにも高級感が漂う
お持ち帰りスリッパ
美しい洗面周り
更衣室の天井
カプセルホテルといえば食事処は定番だが、そこは大衆食堂といったイメージがある。つまみでビールをあおるおじさん、といったところをつい想像してしまう。ところがこちらにはオシャレなバーまで設けられている。これまた女性同伴が似合うスペースだ。
つい長居してしまいそうになるバーも設置
高級ホテルの会員制スパのような更衣室の奥は、まるでリゾートホテルにいるような大浴場。サウナにジェットバス、水風呂なども併設。ゆっくり癒やされていく。もちろん、ボディーケアも完備。専門の施術師によるボディーケア・フットケア・リンパケアと充実の内容だ。
大浴場ではまるでリゾートにいる気分に
カプセルスペースは抜群の寝心地
カプセルスペースは就寝場所のため照度に気遣うスペースであるが、これほどセンス良い照明はカプセルホテルでは希有である。全体的にダークトーンでまとめられていることに加え、カプセルユニットの質感も高級感が漂う。
センスの良さが光るカプセルスペース
カプセル内はシーツやピローケースが「張力」をもってセット。この張力にも、カプセルホテルの実力が現れている。見た目も肌触りも気持ち良く、寝心地もこれまで経験したカプセルホテルでは上級クラスだ。
肌触りのいいピローで朝までぐっすり
リラクセーションルーム(休憩室)には、大ぶりなリクライニングソファが並ぶ。カーテンで区切られているのでプライベート感も抜群。漫画約4,000冊にパソコンブースまでも。ゆったりくつろげそうだ。
オープニングキャンペーンとして8月末まで、通常4,100円~4,900円のプランが、何と全室3,300円で泊まれると大きくエントランスに掲示されていた。しかも、チェックイン14時、チェックアウト13時と利用できる時間が長い。全てが驚きである。
もちろんカプセルホテルは大人の施設だが、これほど”大人”が似合う空間を演出するカプセルホテルは貴重と言えるだろう。こちらは男性限定のカプセルホテルのため女性に利用してもらえないのが残念なところ。ぜひ、女性にもサービスを拡大していただきたい。
※記事中の情報は2015年3月取材時のもの
筆者プロフィール: 瀧澤 信秋(たきざわ のぶあき)ホテル評論家、旅行作家。オールアバウト公式ホテルガイド、ホテル情報専門メディアホテラーズ編集長、日本旅行作家協会正会員。ホテル評論家として宿泊者・利用者の立場から徹底した現場取材によりホテルや旅館を評論し、ホテルや旅に関するエッセイなども多数発表。テレビやラジオへの出演や雑誌などへの寄稿・連載など多数手がけている。2014年は365日365泊、全て異なるホテルを利用するという企画も実践。著書に『365日365ホテル 上』(マガジンハウス)、『ホテルに騙されるな! プロが教える絶対失敗しない選び方』(光文社新書)などがある。
「ホテル評論家 瀧澤信秋 オフィシャルサイト」