社会そのほか速
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禍(わざわい)転じて福と為す。人気者の遠藤は左ひざの故障という禍に押しつぶされてしまったが、照ノ富士(23)は禍も何のその。逆に頭からパクパク食っちゃうような勢いで突っ走っている。
底知れぬパワーで大旋風を巻き起こしている新鋭が突然、原因不明の腹痛に襲われたのは4日目のこと。「朝から10回ぐらいトイレにいっているよ。気持ちが悪くて吐くし、下痢もやばい。全然、腹に力が入らない」。出番前は青い顔をしていたが、土俵に上がると微塵もそんなことを感じさせない動きで豪風に圧勝。「これからコンビニで“ウコンの力”を買って飲まなきゃ」とジョークを飛ばしていた。
一歩間違えば足を引っ張りかねない腹痛は、まだおさまっていない。75年ぶりの新三役で初日から7連勝という記録を打ち立てた7日目も「トイレに通う回数はだいぶ少なくなったけど、腹の力の入り具合は60%から70%かな」と話していた。にもかかわらず、幕内でも指折りの力持ち、栃ノ心を真っ向勝負で寄り切ってしまったのだから、まさにスケールの大きさは破天荒。
8日目(15日)は稀勢の里にモロ差しを許して寄り切られ、昭和に入って初めての初日から8連勝という大記録は逸した。しかし、強気な態度は少しも変わらない。
「立ち合いにズラしてきたな。そんだけ怖かったんじゃないの。あっ、これ、書くなよ。向こうは全身全霊で(勝ちを)狙いにきていた。(勝負後)倒れたもの。久しぶりに悔しい。今夜はゲン直し? ウン、いくか」とうそぶき、肩を怒らせて引き揚げていった。
負けても自信はふくらむばかり。9日目(16日)には、妙義龍を寄り切り、早々に勝ち越しを決めた。「次の目標は2ケタ」。この旋風児からまだ目を離せない。 (大見信昭)2015/3/17 16:56 更新