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猫はなぜ喉をゴロゴロ鳴らすのか

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猫はなぜ喉をゴロゴロ鳴らすのか

 猫はなぜ喉をゴロゴロ鳴らすのか

 

 猫は喉から「ゴロゴロ」もしくは「グルグル」という音を鳴らします。動物の鳴き声としては少し変わっていますよね。このゴロゴロ音はネコ科特有のものでチーターなどの中型ネコ科動物も鳴らすことができますが、ライオンやトラなど唸ることができる大型ネコ科動物はゴロゴロ鳴らすのがうまくないようです。

 ゴロゴロ音は基本的に機嫌が良い時に鳴らしているようでが、体調が悪い時や緊張している時にもゴロゴロいうことがあるので、何を意味しているのか非常に不思議です。そしてどこから鳴らしているのかも諸説あり、猫の謎の中でも非常に未解明な部分が多いのです。

なぜゴロゴロ鳴らすのか

 猫は生後2日からゴロゴロ音を鳴らすようになります。新生猫が母親とコミュニケーションをとるために鳴らしていると考えられています。生まれたばかりの猫は視覚や聴覚が発達していませんので、母猫が子猫に近よる時にゴロゴロ鳴らし、子猫は振動として母親の存在を感知します。そして赤ちゃんがニコッと笑うのと同様に子猫は母親に「自分は元気だよ」とゴロゴロをお返しします。

 成長とともにゴロゴロの意味は変わっていき、食べ物を要求するときや、挨拶のように使われます。猫がゴロゴロ鳴らしている時は穏やかな表情を浮かべることから、人間の微笑みに相当しているのではないかと考えられています。ゴロゴロが幅広く使われることを考えると、的を射た意見ではないでしょうか。

 その一方、猫は怪我をした時、明らかに緊張している時、また死の直前にもゴロゴロと鳴らすこともあります。これはある種の多幸状態を表しているかもしれません。人間の末期患者でも、苦痛を和らげるために神経伝達物質エンドルフィンが大量に放出されます。エンドルフィンは脳内麻薬とも呼ばれることもあり、美味しいものを食べた時や性的に満足した時に分泌され、多幸感をもたらします。辛そうな時のゴロゴロはエンドルフィンなどの神経伝達物質が関係しているのではないかと考えられています。またゴロゴロの振動が痛みを軽減させたり治癒を促進させたりするのではないかという説もあります。

ゴロゴロの仕組みは解明されてない!?

 これまでゴロゴロの仕組みを解明するために様々な研究がされました。最初、猫には解剖学的にゴロゴロ音発生器のような特別な構造があるのではないかと考えられましたが、そのようなものは見つかりませんでした。

 そしてゴロゴロは通常の鳴き声と同時に鳴らすことができるため、ゴロゴロは喉とは別の場所から鳴っているのではないかと考えられ、血流説が生まれました。血流説とはゴロゴロは大きな血管の中で血が流れる振動音ではないかという仮説です。

 しかし、筋肉の収縮を測定する筋電図により、ゴロゴロ鳴っているときは喉頭の筋肉が非常に細かく伸縮を繰り返していることが明らかになり、喉頭説が台当してきました。また、ゴロゴロ音は空気を吸う時と吐く時の間に一瞬止まることがわかりました。

 それでも、喉頭説に確信が持てない理由としては、喉頭部分切除を受けた猫がゴロゴロを鳴らすことができたことが挙げられます。しかし、この猫は喉頭麻痺で通常の鳴き声を発することもゴロゴロも鳴らすこともできませんでしたが、喉頭部分切除を受けた後は回復し通常の鳴き声を発することができゴロゴロ音も再び鳴らすようになったと記録されています。

 現在では、喉頭筋によって振動させられている声帯に空気が通るとゴロゴロ鳴るという説が有力で、個人的にも声帯とそれを震わせる筋肉が温存されていればゴロゴロは鳴らせるのではないかと思います。

まとめ

 猫独特のコミュニケーションツールであるゴロゴロ。まだ視覚も聴覚も発達していない新生猫がゴロゴロでコミュニケーションをとっていたとは驚きです。

 ゴロゴロを鳴らす理由としてはスマイル説とエンドルフィン説で多くの場合は説明がつくのではないでしょうか。ゴロゴロの発生メカニズムには多くの説がありましたが、現在では喉頭説がもっとも広く認められています。実際に声帯がどのような動きをしてゴロゴロ音が鳴っているのかは、さらなる研究により明らかになっていくでしょう。

参考文献

 Frazer et al, 1991. How cat purr. J Zool , Lond 223:67-78
 Feline Behavior A Guide for Veterinarians Second Edition
 CAT SENSE The Feline Enigma Revealed
 The Domestic Cat The biology of its behaviour Third Edition
 

 ■著者プロフィール
 山本宗伸
 職業は獣医師。猫の病院「Syu Syu CAT Clinic」で副院長として診療にあたっています。医学的な部分はもちろん、それ以外の猫に関する疑問にもわかりやすくお答えします。猫にまつわる身近な謎を掘り下げる猫ブログ「nekopedia」も時々更新。

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