社会そのほか速
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同性婚が多くの州で合法となっているアメリカでは、夫婦生活をおくる同性カップルが養子を迎えたり、体外受精によってカップルどちらか一方の血を引く子どもを育てることはめずらしくなくなってきている。ヨーロッパでもその風潮は確実に見られる。
このような風潮に対し、イタリアの雑誌「パノラマ」のインタビューで、イタリアの有名ファッション・ブランド「Dolce&Gabbana ドルチェ&ガッバーナ」のデザイナー、ドメニコ・ドルチェとステファノ・ガッバーナが、体外受精によって生まれた子どもは「人工的」であり、「同性愛者が子どもを持つことには反対だ」と述べ、波紋を呼んでいる。2人は、(男性の)同性愛者が体外受精により設けた子どもは「科学的な子孫」で、「子宮を借りただけ」だとも語った。
波紋は世界中に広がり、16日にはミュージシャンのエルトン・ジョンがInstagramを通して猛反撃に出た。同性のパートナーとの間に、体外受精による2人の息子を持つジョンは、「よくもうちの美しい子どもたちのことを『人工的』などと言えたものだ。体外受精に対して振り回されているおまえたちの批判的な小さな指を恥じろ。体外受精は、異性愛者であろうが同性愛者であろうが、子どもを持ちたいという夢を持つ、愛に溢れた多くの人々が受ける奇跡のような恩恵なのだ」と熱弁した。
さらに、「おまえたちの古い考え方はおまえたちのファッションと同じくらい時代遅れだ。もう二度と金輪際ドルチェ&ガッバーナは着ない」と同ブランドのボイコット宣言をした。
波紋は瞬く間に広がり、同じく同性愛者で昨年婚約したばかりのテニス・プレイヤー、マルチナ・ナブラチロワや、テレビドラマ「Glee」のエグゼクティブ・プロデューサー、ライアン・マーフィーらが同じくボイコットを表明。マーフィーは2006年にガッバーナがイタリアの新聞に出したコメント「子どもを持つのが僕の夢なんだ。自分の精子から作られる、自分の血を引く子どもが欲しい。そのためには人工授精をするよ。愛してもいない女性とメイクラブするなんて理にかなわないからね」を引用し、「偽善者だ」と矛盾を指摘した上で、周囲にもドルチェ&ガッバーナの服を捨てるか返品するかを促している。
昨年4月、ハリウッドでは、ブルネイの同性愛者への非人道的扱いに抗議するため、ブルネイのスルタンが所有するビバリーヒルズ・ホテルなどをボイコットする運動が起こった。翌月には多くのイベントがキャンセルされるなど、同ホテルは経済的にも大きな打撃を受けた。
米メディアや世界中のファッション、エンタテインメント業界関係者の間では、ドルチェ&ガッバーナのボイコットも大きな経済的影響を与えるものと見られている。