社会そのほか速
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設立から80年以上を経ても、大人子供問わず世界中で熱狂的なファンを産み出すレゴ。近年では、米グーグルが、その革新性に注目し、さまざまなコラボレーションをしていることでも注目されている。
あらためて、レゴの人気の秘訣は何なのか。また、赤字を垂れ流していた経営をどう立て直したのか?レゴグループCEOに単独インタビューで直撃した。(「週刊ダイヤモンド」編集部 千本木啓文)
※本インタビューは「週刊ダイヤモンド」3月14日号特集「北欧に学べ」からの抜粋です。
子供と一緒に商品研究する
マネのできないイノベーション
――類似したブロックは他にもありますが、レゴだけにある強みは何でしょうか?
別物に見える商品でもつなげ合わせられる「レゴシステム」は長年、ブロックによる表現で、限界を押し広げ、世界の消費者から支持されてきました。このシステムをマネするのは容易ではありません。われわれはブロックを作っているだけでなく、数千のパーツをうまく管理しながら、商品を再開発し続けているのですから。
例えば、レゴの海賊船を買った人が、翌年にもう一度、同じ商品を買うことはないでしょう。売り上げを伸ばすには、子供を魅了するものをコンスタントに提供する必要があります。私の経験から言って、それは大変なことです。
――レゴのイノベーションを可能にするために社内と社外のリソースをどう生かしていますか。
内部では25ヵ国から来た200人のデザイナーが、数年後まで、商品を再開発し続けられるように働いています。彼らは、消費者の好みに合うように、子供と商品を研究し、大人を含めたレゴファンと交流しています。
私たちは、大きなファンのコミュニティーを持っています。(最近の会報誌を広げて)これは、デンマークのファンクラブが、コペンハーゲンの有名なチボリ公園をブロックで再現したものです。
こうした象徴的な風景を作るファンからわれわれは刺激を受け、多くのことを学んでいます。
ファンの作品の一部を製品化するシリーズもあります。「レゴ・アイデアズ」は、ファンがホームページに投稿した作品のうち、ユーザーから1万票の賛同を得たものについて、われわれが商品化を検討するものです。売り上げの1%を考案者に支払います。
こうして効率的に、トップレベルのイノベーションを保っているのです。
――北欧には、教育に熱心というイメージがあります。北欧の企業としてこうしたイメージを販売戦略に生かすことはありますか。…