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イオンの本格的なアセアンシフトの出足は大成功で始まった。わくわくする新しいライフスタイルの発信基地のキーワードは食とアミューズメントの滞在型ショッピングセンターだ。
ベトナム、カンボジアへの出店をはじめ、イオンのアセアンシフトが本格化した2014年。イオングループの中期経営計画では、16年度のアセアン地域でのグループ営業収益目標は5300億円(10年度対比約4倍)。これは中国地域の4400億円を大きく上回る額だ。
発展の著しいアセアン諸国のなかでも試金石として注目されているのがベトナムでの展開。昨年、ホーチミン近郊に1月と11月に2店舗を出店。今年はハノイに3号店。そして20年までに20カ所にショッピングセンターを開業する方針だ。ベトナムは世界12位の9170万人という人口を擁する魅力的な市場。イオンは先手を打った形だ。
1975年にベトナム戦争が終結したあとも、カンボジア・ベトナム戦争、中越戦争と戦火が続き、国が落ち着いたのは90年代初め。現在、戦後約25年である。日本の戦後25年といえば、高度経済成長期の真っ只中、「世界の国からこんにちは」の1970年。現在のベトナムは、まさに昭和40年代と同じような活気にあふれている。
東南アジア特有のエネルギーに満ちた混沌としたホーチミンから車で北へ40分ほど向かうと見えてくるのが、2号店<イオンモール ビンズオンキャナリー>だ。外観は日本とまったく変わらない。店内は明るくて、清潔で、ゆったりしたスペース。お馴染みのイオンだ。ホーチミンの喧騒と比べると、ここがベトナムとは思えない。
はたして、イオンは受け入れられるのか? こんな遠くまで買い物客が来るはずがないという声もささやかれたが、1月にオープンした1号店<タンフーセラドン>の初日の来場者数は15万人。バイク5万台、1000台の車で人が詰めかけた。最初の月は200万人、以降は平均して月100万人と計画を2~3割上回っている。11月オープンの<ビンズオンキャナリー>も初日に13万人が訪れた。
「郊外型ショッピングセンターという業態自体がこれまでベトナムに存在していなかったので、インパクトがあったのでしょう」と語るのはイオンベトナムの西峠泰男社長だ。
エントランス脇には自転車コーナーがある。バイクでの移動が一般的なベトナムで、自転車なんて売れないというのがスタッフの意見だったが、強行したのは西峠の直観だ。…