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記憶には短期記憶と長期記憶がある。短期記憶は数10秒から数10分単位の短い時間に保持される記憶のことをいう。保持できる量は少ないが、この時間内で想起や復唱することで、人間の場合、平均7個程度の数や文字を記憶できることが知られている。
では動物の短期記憶はどれくらいなのだろう?
スウェーデンの研究者が行った研究によると、記憶の保持時間は平均27秒で、犬が約2分、人間に近いチンパンジーは20秒とネズミよりも短かったという。
スウェーデンのストックホルム大学で動物行動学を専門にするヨハン・リンド教授率いる研究チームは、イルカから鳥類、ハチまで、25種の動物の短期記憶に関する調査を行った。その結果、短期記憶の保持時間は平均27秒で、犬が約2分、人間に近いチンパンジーは20秒とネズミよりも短かったという。
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今回の研究では、動物に対して実施された「遅延見本合わせ」と呼ばれる約100例の記憶テストを検証した。「遅延見本合わせ」とは、ひとつの刺激、たとえばまず赤い丸を動物に見せて、少し時間を置いてから同じ赤い丸と同時に青い四角形などの比較刺激を提示し、最初の刺激である赤い丸を選べば食べ物などのご褒美を与えるという方式のテストだ。
ちなみに、人間に対して「遅延見本合わせ」を行った場合、ほとんどの人は48時間以上経過しても楽に最初の刺激を選ぶことができるという。
リンド教授は、「今回の調査から、動物には任意の出来事に関する長期記憶がないことがわかります。任意の出来事を記憶する能力(エピソード記憶という)は、人間独自のものだと考えられます」と話す。
だが、たとえば猫が過去に病院に連れて行かれたときのキャリーを見て逃げたり、ツバメが前の年に作った巣に戻ったりするのは、その出来事を覚えているからではないのかと思う人もいるかもしれない。
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それに対して、リンド教授はそうした事例はエピソード記憶ではなく、連想記憶であると指摘する。たとえば猫とキャリーの場合、猫は「キャリー」と「危険」を結びつけているのだという。
リンド教授は、今回の研究結果から、動物には、食べ物の在り処であるとか、生物学的に重要な情報を保持するための特有の記憶システムが備わっているという結論を導き出している。
via:dailymail・原文翻訳:mallika
短期記録とは?
アメリカの心理学者 W.ジェームズが一次的記憶 primary memoryと名づけたもので、比較的短い秒単位の時間しか保持されない記憶。…