社会そのほか速
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ギターマガジン4月号に、大変読み応えのある特集記事が掲載されています。題して「恍惚の“黒い”グルーヴ」。その意気込みは、スライ・ストーンのどアップを表紙にしていることからもうかがえます。
◆名ギタリストに並んでサラリと堂本剛が
企画の主旨は、ソウル、R&B、ファンクなどで活躍したギタリストについて日本のミュージシャンが語るというもの。たとえば、仲井戸麗市がスティーヴ・クロッパーのことを、鈴木茂がコーネル・デュプリーのことを語り、坂本慎太郎は結局カーティス・メイフィールドの曲と歌が好きなのだと告白するといった具合に。
そんな中、大見出しになることなく堂本剛の名前があることに驚きました。以前から音楽フリークであることは知られていますが、ギタリストの竹内朋康とファンクミュージックへの思いやエディ・ヘイゼルの素晴らしさを語る剛は、いつになく饒舌でした。
この対談中だけでも名言集が作れそうな勢いなのですが、ひとつだけご紹介しましょう。
「日本人に捧げるファンクという意味で、もっと日本語の魅力と言葉の持つ力をどうやってファンクに落とし込んでいくか? ってことを頑張ってまして。」(P171より)
ここはスガシカオとのコラボレーションなんていかがでしょう。ネタではなく、純粋にどんな曲が出来上がるだろうかと楽しみで仕方ない組み合わせだと思うのですが。誰か「You,やっちゃいなよ」と背中を押してほしいものです。
◆この濃さは、Webでは難しい
表紙の写真からギターの絵を外したこともあるのでしょうか。今号ではよくある詳しい奏法分析よりも、専門用語を使わずに音楽を語ろうとするミュージシャンが多く見受けられます。それが誌面の価値を高めている。
鈴木茂は、様々な音楽から影響を受けることと実際の演奏との関係についてこう語っています。
「影響を受けたものは、一度自分のプレイ・スタイルに取り入れてみて、おかしくないかってことをよく考えるべき。自然な形で、無理をしないことですね。」(P71より)
音楽以外でも通じるところがあるのではないでしょうか。そして付録のCDに収められているフレーズ集で実演したクレイジーケンバンドの小野瀬雅生は、分かりやすい表現で解説している。
たとえばアーニー・アイズレーのギターソロならば、「ぐにゃぐにゃと一筆書きをするような感覚で、音が途切れないように」とニュアンスの大切さを説く。さらに「“鳴っちゃったけど、これカッコいいんじゃないの?”っていういい加減さが大事」なのだと、グルーヴの肝にさりげなく触れてみせるのもさすが。…