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人気アニメ『機動戦士ガンダム』で知られる富野由悠季監督が、73歳にして声優デビューすることが明らかになった。自身が総監督を務め、現在アニメイズム枠(MBS、TBS、CBC、BS-TBS)で放送中の『ガンダム Gのレコンギスタ』の最終回に、”井荻翼”名義で出演する。
収録は、レギュラー陣がアフレコを終えた後、富野総監督がトリを務める形で、キャスト全員に見守られながら敢行。最終回の演出を担当した松尾衡氏から「役を作りすぎ」とダメ出しされて笑いを誘う一幕もあり、終始和やかな中で行われたという。最終回では、宇宙からエネルギーを供給されて生き延びている地球に、金星からの「レコンギスタ作戦(帰還作戦)」が発動し、ついに武力衝突へ。主人公のベルリ・ゼナムは、親の遺産でもあるモビルスーツ(MS)「G-セルフ」に乗り、人類の争いを治めるために戦場に向かう姿が描かれる。
最終回のタイトルは「大地に立つ」。アニメ『機動戦士ガンダム』の第1話が「ガンダム大地に立つ!!」だっただけに、その意味するところがファンの間でも大きな話題に。気になる最終回のラストシーンについて富野総監督は「ガンダムを使って脱ガンダムをするというテーマを自分の中に据え置きながらも、それができたのは”戦争の起源”を考えたからです」と前置きしながら、「戦場で生き死にをしなければならなくなった兵士やパイロットたちは、お互いに憎悪はありません。戦争が起こり、そのような局面に直面せざるを得なかったから、戦ったにすぎないのです」と述懐。
続けて「ですから、兵器という殺しの道具や戦場そのものがなくなってしまえば、一人のパイロットも普通の人になります。それは古今東西の戦場の真理です。なぜ戦争が起こるのかといえば、その背景に政治や経済の問題があるからなのです。政治家たちの考え方次第ともいえるのです。そして今回の戦争は、大規模なテロであったのかもしれないのです。このような考え方を知ってほしい、と、次の世代の少年少女たちに申し伝えたいのです」とその想いを綴っている。
『ガンダム Gのレコンギスタ』最終話「大地に立つ」は、MBSが3月26日26:25~、TBSが3月27日26:30~、CBCが3月27日27:09~、BSTBSが3月28日24:00~に放送される。
(c)創通・サンライズ・MBS