「学歴なんて関係ない！」とは言いますが、就活においてはどうなのでしょうか。実際、学歴がいいほうが就活で有利だったりするのでしょうか？ キャリアカウンセラーの齋藤めぐみさんに聞いてみました。

■ひとつの目安にはなるけれど、それ以外の経験を重視

　「学歴が高い」、言い換えると、「偏差値が高い」というのは、ひとつの目安になることはあると思います。その人が「入試」という一つの難関を努力して乗り越えて入学されていることは確かですので、ある程度の評価を得ることもあるでしょう。採用人数が多かったりして、書類選考時点で人数を絞り込まなければ対応できない企業においては、意識しているところもあると思います。

　しかし、一昔前と違い、大学名が採用に有利に働くということは、一部の企業を除いてはほとんどないのではないでしょうか？ 実際に私の社会人人生を通して考えても、大学名を気にして仕事をしたことはないように思います。

　学歴や大学名よりも、大学で学問でもサークルでもゼミでもアルバイトでも、どんなことでも構いません、ご自身がやりきってきたこと、一生懸命取り組んだこと、そちらの方が大事だと思います。受験勉強を乗り越え難関大学に入ることもすばらしいことだと思いますが、部活で本気で仲間と笑ったり泣いたりした経験も同じようにすばらしいことですし、仕事に活かせる部分も多々あると感じます。

　偏差値の高い大学に通っているからといって、必ず採用されるということはありません。

　ご自身の学歴（大学名）などに振り回されることなく、そこで何をしてきたのか、肩書きではなく自分自身に自信が持てるように、何かひとつでも学生時代にやりきってみてください。

　そうすれば学歴を気にせず、堂々と就職活動に臨めると思います。

　今は、社会人になってから大学院に通う方も多くなりました。もしご自身の学歴に自信がないのであれば、今後、いくらでもチャンスはあります。今は本気で学びたい人にとって学びやすい時代です。まずは、今の自分が置かれた状況、今までの条件の中で、最善を尽くし、やりきることが大事だと思います。

　齋藤めぐみさんプロフィール（http://profile.ne.jp/pf/megumi-saitou/）
　キャリアカウンセラー。ソフトバンクBB株式会社で人事・採用業務に携わり、その後、大手人材会社にて求人開拓営業などに携わる。2007年に独立し、現在はフリーのキャリアカウンセラーとして、経営者や一般の方の相談を受けている。