社会そのほか速
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一生懸命準備した企画書やプレゼンが、上司の「何を言っているかわからない」のひとことでボツにされたり、何か説明した時に「それじゃあ説明になっていない」と突っ込まれたり、といった恥ずかしくて悔しい経験は、誰もが一度くらいは持っているはず。
『頭がいい人の「論理思考」の磨き方』(渡辺パコ/著、かんき出版/刊)によると、こういったケースの原因となるのは、ほとんどの場合「考える力」とそれを「伝える力」の欠如です。
これらを鍛えることで、自分の意図がきちんと相手に伝わり、同時に相手の意見も正確に理解できるようになるわけですが、特に「考える力」を鍛える時には次のような落とし穴があるので注意が必要です。
■考えるべき「ポイント」を捕まえきれず、目移りしてしまう
何かを考える時には、必ず「何について考えようとしているのか」というテーマや問題点が存在します。これを常に念頭に置いて掘り下げていけばいいわけですが、えてしてありがちなのは、考えているうちにどんどん最初に決めたテーマから外れてしまい、気づいた時に「あれ?何について考えていたんだっけ?」となってしまうこと。
考えながらも常にテーマを確認して、外さないように意識しましょう。
■誤った前提、隠れた前提に気づかない
何かについて考えて判断を下す時、その材料となるのは「いま目の前に見えている事実」だけではありません。ほとんどの場合、無意識のうちに自分の知識や常識を前提にして考え、判断を下してしまいます。
だからこそ、この知識や常識が間違っていたりすると、誤った前提のもとで考えているわけですから、当然、最後に下す判断も間違ってしまいがちに。
知識や常識を判断材料に使うこと自体は悪いことではないのですが、「どの知識、どの常識を前提として考えたのか」は明らかにしておかないと、間違った判断を下しやすくなるばかりでなく、自分の思考の間違いに気づいても元に戻すことができません。
■事実の誤認・過大評価・過小評価
事実を正確に認識することは物事を考える時の基礎なので、「自分は大丈夫」と思う人が多いのですが、「事実の誤認や過大評価・過小評価」を完全になくすのはなかなか難しいことです。
特に統計数値は、数字だということで無条件に信用してしまいがちですが、統計は見方を変えれば別の解釈が可能になることも多いので注意しましょう。
■公平な判断ができない
「完全なる公平」は存在しないのかもしれません。…