社会そのほか速
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孫正義氏がこれまでに経験したタフな場面をケーススタディの形で完全再現。
あなたは正しい判断を下せるだろうか。
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Q. 携帯電話事業にはどうやって参入するか
孫は1990年代から携帯電話事業への参入に意欲を示し、総務省とも戦ってきた。ボーダフォンの買収案件も大きなリスクを抱える。そこで選択。A案は、2500億円の巨額負債を抱えるが、一気に3大通信社の一角に躍り出る。B案は、確実に利益をあげる他社設備を借りる方法をとる。
【A】他社を買収する【B】他社から設備を借りる
(正答率30%)
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今すぐGOサインを出したい新規事業でも、それに巨額の負債が伴うのがわかっていたら、みな二の足を踏むでしょう。新規事業をやるべきか否か、という二者択一なら「否」が大多数のはずです。ボーダフォン・ジャパンには負債が約2500億円ありました。その補填も含め買収するのに、計2兆円かかった。
ソフトバンクは携帯電話事業を始めることを90年代から視野に入れていました。それで総務省と大バトルして、訴訟にまで発展して、ようやく1.7ギガヘルツの周波数帯の電波の許認可を得たのです。だから、負債の肩代わりを含む2兆円をかけてボーダフォンを買収せずとも、自前で一からスタートしてもよかったのです。
ソフトバンクには次の3つのオプションがありました。まず、取得した1.7ギガヘルツ周波数帯を利用しすべてを自力でやって、ドコモやauを追撃しようという方法です。次に、他の携帯電話会社を丸ごと買収する方法。最後に、MVNO(Mobile Virtual Network Operator)という既存の会社に設備を借りて、その会社の傘下で事業をスタートする方法です。
■いずれ利益が出ても後手に回ってはダメ
熟考を重ねました。最初に思ったのは、「自前でスタート」はいずれ利益が出たとしても、事業展開が他社の後手後手に回ってしまい、競争に後れをとってしまうだろうということ。
実を言うと、ボーダフォンとは当初、買収ではなくMVNOで協力してもらうということで、すでに4カ月ほど交渉し、話もほぼまとまっていたのです。
彼らから、いわば卸売りを受けて携帯電話事業を始めようと。しかし最終的には設備を借りるのではなく、買収して本格参入することになった。なぜ、MVNOを捨てたのか。
事業を起こすからには将来的には「1位」が目標です。しかし、ボーダフォンの基地局数は他社に比べて少なく、電話がつながりにくい。…