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前回は、腸内細菌と病気の関わりについて話した。今回は、腸の老化と腸年齢について話そう。
腸も歳とともに老化する。腸年齢は、便の色や形、便の中の腸内細菌のバランス、食習慣の状況などをチェックすればよく分かる。
腸内細菌の研究で知られる酪農学園大学の辨野義己(べんのよしみ)特任教授が実施した「腸年齢チェックテスト」がある。
東京・大阪に住む20代~60代の女性600人を対象にした「腸年齢と健康に関する調査」によると、実年齢20代の平均腸年齢は45.7歳、実年齢30代の平均腸年齢は51.3歳、40代の平均腸年齢は54.2歳。実年齢25歳で腸年齢が74歳の人もいた。まさに”腸”高齢者。日本人の腸の老化は予想以上に深刻で、整腸力が落ちていることが明らかだ。
この調査では、腸年齢の若い人ほど脳機能の衰えが少なく、老化もゆっくりと進むことが判明した。腸年齢の若い人は、肌の悩みが少なく、健康状態や体力、気持ちの持ち方、外見も若い。腸を若々しく保てば保つほど、何歳になっても病気に罹りにくい健康体を維持できる。腸年齢の若さを保つことは、健康長寿に欠かせない。
肉類の過剰摂取が大腸がんのリスクを高める
急速な高齢化に伴って、毎年約6万人が罹っている大腸がん。罹患の頻度は男女ともほぼ同じだが、罹患者は60代が最も多く、70代、50代と続く。若年者は、遺伝的な要因も関連するという。がんの死因別では、大腸がんは女性の第1位、男性の第3位だ。1960年~2010年の50年間の大腸がんの死亡率を見ると、男性は人口10万人当たり5人から40人へ8倍に、女性は5人から30人へ6倍に、それぞれ急増している。
大腸は、胃、小腸で消化吸収された食べ物を最終処理し、主に水分などを吸収する。大腸がんは、長さ約1.5mの大腸(盲腸、結腸、直腸)に発生する悪性腫瘍だ。日本人は、S状結腸と直腸に発症しやすい。大腸がんは、大腸粘膜の細胞から発生し、腺腫という良性腫瘍の一部ががん化するがんと、正常粘膜から直接、がん化するがんに大別される。
大腸がんは、ゆっくり進行する。腸粘膜の表面から大腸の壁に深く侵入しながら、進行に伴ってリンパ節や肝臓、肺などの臓器に転移する。便に血液が混じっているかを検査する便潜血検査が有効だが、早期発見できれば、がんを完全に除去できる可能性は高い。
大腸がんが急増している主因は、肉類、乳製品、ファストフードやスナック菓子などに偏った食生活だ。…