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葛西臨海水族園は3月3日、昨年末から連続死が続き、残り2匹となった展示水槽「大洋の航海者:マグロ」について、外部研究機関に依頼している病理検査状況を発表した。それによると、依然として原因は不明。
日本大学に依頼した3検体(クロマグロ1、スマ1)については、すべてからウイルスが検出されたが、後日に海産魚に被害を及ぼすマダイイリドウイルスや、ウイルス性神経壊死症を発症するウイルスではないことが判明。独立行政法人水産総合研究センターや東京海洋大学に提出した計25検体(クロマグロ14、スマ5、ハガツオ6)については、特に検出されていない。引き続き、ウイルスの有無といった病理検査と解析を進めるとしている。
同園では昨年11月1日より「大洋の航海者:マグロ」としてクロマグロ69匹、スマ52匹、ハガツオ38匹の計159匹を展示していたが、12月上旬ごろから数が減少しはじめ、1月中旬にスマ、1月下旬にはハガツオが全滅。現在はクロマグロ2匹のみの展示となっている。
※マダイイリドウイルス:養殖場でマダイのみならず多くの海産養殖魚に被害を及ぼす。感染した魚は運動が不活発となり、極度の貧血症状、鰓の点状出血および脾臓の肥大を呈す
※ウイルス性神経壊死症:海産魚の種苗生産の現場で、現在最も恐れられているウイルス病のひとつ。感染した魚は遊泳異常を示し、くるくると回転して泳ぐようになり、ほとんどの場合死亡する