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成功事例として注目を浴びる出雲大社「神門通り」
2013年に遷宮を行った出雲大社。出雲大社に通じる参詣道「神門通り」も多くの人で賑わいをみせた。しかしこの参詣道は、数年前まで出店舗も少なく、人通りもまばらな閑散とした通りでしかなかった。それが、現在の神門通りは店舗も増え、人の往来も格段に増えている。
その変遷は、神門通りへの出店が2006年に22件であったものが、現在では72件。出雲大社周辺に訪れる人の数も、2011年247万人から2013年には800万人を超えていることからも分かる。もちろん2013年が遷宮年であったことも大きいが、2014年度もさほど数字の落ち込みがないことからも、賑わいを維持していると言えるだろう。
往来の少ない寂しい印象の参詣道が、いまや様変わりをして日々観光客の往来が絶えない賑わいのある街並みへと復活した。もちろんその影には、行政と地元住民あげての様々な取り組みがある。今回は、成功事例として他県からも注目される出雲大社神門通り再生について、出雲市 まちづくり推進課に話を聞いた。
100年前から賑わっていた参詣道も、車社会の到来で人通りもまばらに
10月は「神無月」と呼ばれるが、ここ出雲では「神在月」となる。10月には日本の神々が「出雲大社」に集まると言われているからだ。古より、日本の社寺の中でも特別視されてきた「出雲大社」。しかし、その参詣道を見るとつい数年前まで、人通りも少なく、寂しさを感じる通りになっていた。
筆者も、2011年に一度、出雲大社を訪れたことがあるが、参詣道の印象は正直あまり残っていない。店舗もまばら、数点の土産物屋があったように記憶しているが、特に店の中に入ることもなく通り過ぎた。参拝ついでに蕎麦屋で食事をした記憶があるが、それもメインの参詣道「神門通り」ではなく大社の横道にそれた店に入ったと思う。
かつての記憶を話すと、「その当時はまだ神門通りの再生が始まったばかり、寂しい印象というのは当然だったと思います」と出雲市 都市建設部 まちづくり推進課 大社門前町整備室 室長北脇正巳氏は話す。
「出雲大社の参詣道『神門通り』は今から約100年前の1912年の国鉄大社駅の開業を受けて翌年に整備されました。当時は参拝客で賑わっていたのですが、1960年代になり車社会が到来すると、参詣道を車で通過して参拝する形に動線が変わっていきました。1990年にJR大社線が廃止になったこともあり、2009年頃の神門通りは、ほとんど人の往来がない閑散とした状況になっていたのです」(北脇氏)
そこで、出雲市では県と地元も一体となり、この神門通りにかつての賑わいを取り戻す再生事業に取り組むことになる。…