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【パナマ市=吉田健一】米国のオバマ大統領とキューバのラウル・カストロ国家評議会議長が10日、パナマ市で開幕した「米州首脳会議」に出席し、開会式前に会場で握手を交わした。
両氏は11日に初の直接会談を行う見通しで、実現すれば1959年のキューバ革命後、初めてとなる。61年の断交以来、半世紀以上にわたり敵対してきた両国の関係は、歴史的転換点を迎えている。
オバマ氏とカストロ氏は、各国首脳で混み合う会場で顔を合わせ、リラックスした表情で握手した。国連の潘基文(パンギムン)事務総長や一部首脳が周囲で見守る中、その場で立ったままで言葉を交わした。両氏が握手したのは、2013年12月に南アフリカのマンデラ元大統領の追悼式に出席した時以来となる。
これに先立ち、ローズ米大統領副補佐官は10日の記者会見で、オバマ、カストロ両氏が「11日の首脳会議の場で顔を合わせ、話し合う機会があることを期待している」と語った。会談が設定された場合、キューバが双方の首都への大使館開設の条件として求めている「テロ支援国」指定の解除について、オバマ氏から説明があるとみられる。説明の内容次第では、大使館開設の時期で合意する可能性がある。