社会そのほか速
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◆朝方、車両数減乗り遅れも
北陸新幹線開業後、初の平日を迎えた16日、JR北陸線の経営を引き継いだ「あいの風とやま鉄道」では、通勤ラッシュの時間帯、列車に客が乗れないほど混雑した。その一方、富山空港では、全日空の富山―羽田便の搭乗率が大きく落ち込み、新幹線開業による影響が表れ始めた。
■鉄道
あいの風鉄道によると、この日午前7時45分高岡発、午前8時5分富山着の列車(2両編成)の混雑が激しく、小杉駅で10人程度、呉羽駅で5人程度がホームで乗車できずに取り残され、13分後の後続列車(4両編成)に乗車した。
JR北陸線の時は、ほぼ同時刻に運行していた列車は4両編成だったが、あいの風鉄道では2両編成で運行したことも、オーバーフローの原因だったようだ。 午後6時20分頃にも、富山駅で乗客が4両編成の停車位置で並んでいたところ、2両編成の列車が到着し、慌てて移動する場面がみられた。
各駅ホームでは、あいの風鉄道の社員が誘導役を務めていたが、担当者は「利用実態が想定と違った」と話す。同社は今後、利用実績を調べ、編成の車両数を増やすことも含めて対応を検討する方針。
一方、北陸新幹線の利用客は、満席の列車が相次いだ14、15日に比べ、やや落ちついた。JR西日本金沢支社によると、15日午後1時の時点で、16日の列車は「かがやき」「はくたか」「つるぎ」のいずれも、指定席が満席となった列車はなかったという。
◆羽田便は搭乗率15ポイント減
■飛行機
空の便は、新幹線開業で早速、乗客数が大きく減り始めた。
全日空富山支店によると、16日の羽田便の搭乗率(予約数)は約55%で、新幹線開業前と比べて約15ポイント落ち込んだ。全日空は16日、利用客の減少を想定し、羽田便6往復のうち3往復を座席数が少ない小型機で運航したが、それでも搭乗率が50%台に低下し、早くも厳しい現実が浮き彫りとなった格好だ。
西尾敏・富山支店長は、「機体は小型化し、運賃も下げられるところまで下げた。県の支援などをもっと周知して、利用をお願いしていくしかない」と話した。
■駅商業施設
富山駅高架下の商業施設「とやマルシェ」では16日、お土産を買い求めるビジネス出張客の姿も多く見られた。担当者によると、午後3時過ぎ頃からビジネス鞄(かばん)を持った出張客が増え始め、買い物を終えると1階エスカレーターを上って新幹線改札口に向かう姿が多くみられたという。
2日間で約9万人の来店者数を記録した14、15の両日は、駅を見に訪れたとみられる地元客らで身動きしづらいほど混雑したが、16日はさほど混雑はみられなかった。
日帰り出張を終えて東京方面に戻る横浜市泉区、会社員田代和也さん(47)は「出発まで時間があったので立ち寄った。改札に近いので、出発時刻ギリギリまで品定めして職場と家族用にお土産を買って帰りたい」と話していた。