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どこまで受け入れるべき?婚約者のマイナスポイント

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どこまで受け入れるべき?婚約者のマイナスポイント

どこまで受け入れるべき?婚約者のマイナスポイント

 

「この人と結婚がしたい」と思うけれども、彼に直して欲しいマイナス面がある……。今回は、そんな女性のお話です。

■彼と結婚したいと思ってはいるけれど……

瑞希さん(仮名・33歳)には、お付き合いして2年ほど経つ彼氏がいます。
彼は瑞希さんの2つ年上で、とても優しくて頼りになるのだそうです。

「彼といるととても安心するので、結婚したいと思っています」と瑞希さん。

私は、そのまま順調に関係を育んで結婚に向かってくれたらいいなと思い、あまり根深い相談にはならそうだなと思っていたのですが、「結婚したい」と口にする瑞希さんの表情は、何だかあまり明るくありません。

少し気になったので、「何か結婚をためらう理由があるんですか?」と聞いてみました。

■結婚したら彼が変わってくれるかもしれない

「彼のことは大好きです、でもどうしても気になることがひとつだけあって……」と、瑞希さん。

話を聞いていくと、瑞希さんの彼は「お酒」をよく飲むのだそうです。
仕事が終わると飲みに行くか、家に帰って飲む彼を見て「もう少しお酒の量を減らして欲しい」と思っているのだとか。

私「彼はお酒を飲んで暴れたりすることはありますか?」
瑞希さん「いいえ、全くないです。とても楽しそうに飲んでいます」
私「彼はお酒を飲むことで体を壊したりしていますか?」
瑞希さん「いいえ、健査の数値も正常値だったと言っていました。でも、このままのペースで飲み続けたら、いつ体が悪くなるかわからないし、それがすごく心配なんです」

瑞希さんは、「結婚して子どもができたら変わってくれるかもしれない」とも思っていますが、今の段階ではお酒を控えるようにして欲しいと彼に言っても「大丈夫」の一点張りで全然聞いてもらえないのだそうです。
  
■良い部分も悪い部分も、全部ひっくるめて「彼」

女性の多くは、好きな人や結婚したいと思う相手に対して「期待」をします。
この人はきっとこういう夫に、こういう父親になってくれるに違いない。
私にはこういうふうに接してくれて、こんな幸せな生活が待っているに違いない、というように。

しかしながら、実際は自分の期待した通りになることはほとんどと言っていいほどありません。

瑞希さんが彼に期待している「結婚したらお酒を控えてくれるかもしれない」という淡い期待も、現実はその通りにならないことのほうが多いでしょう。

話を聞いている上では、瑞希さんの彼はお酒を飲んで暴れるわけでも、体を壊しているわけでもありません、彼の裁量で楽しんでお酒を飲んでいるのでしょう。

もちろんそれが全て良いことだとは言いません、体がおかしくなれば家庭のリズムも壊れてしまうし、ストレスから逃げるようにお酒を飲んでいるのであれば、そのストレスを根本的に解決していく必要もあると思います。

しかしながら最終的に「お酒を控えてみようかな」と思うのは、彼の意思決定であって、それは彼に任せるしかないのです。

お酒を飲んでいる彼も、瑞希さんが好きになった彼そのものなのです。

■何があっても添い遂げられますか?

彼がお酒を飲み続けることが、瑞希さんにとって「消えないストレスの元」になるのであれば、彼との結婚を手放すのもひとつの選択肢だと思います。でも、瑞希さんの場合は彼への期待が大きいように感じたので、私は次のようにお伝えしました。

「自分の期待を裏切ることなく、自分の理想を完璧に叶えてくれる相手など、この世に存在しません。お互いが不完全ながら一緒に努力し合い、支え合っていくのが結婚生活だとすれば、マイナスだと思えるようなことも受け入れ合う2人になることが、結婚して幸せになるということなのではないでしょうか」

すると、瑞希さんはこう答えました。
「実は彼に直してほしいと思っていることは他にもあります。きっと今はお酒というものが目についているだけで、もしそこを彼が改善してくれたとしても、きっと次に直してほしいと思っていることが目について、そこも直してほしいと彼に期待をしてしまうのでしょうね。彼を自分の期待に当てはめてしまう癖に気付き、彼を変えるのではなく自分のこの癖と向き合います」

その後、瑞希さんはお酒の飲み過ぎについてあまり彼に指摘しないで過ごしていたら、彼の方から「もっと体のことを考えないとな」とお酒を飲まずに帰ってくる日を作るようになったそうです。

「あんなに言ってもダメだったのに、本当に不思議です。でもすごくうれしいです」と本当にうれしそうな瑞希さんからの報告に、私もとても幸せな気持ちになりました。

●著者プロフィール
吉村 みか(よしむら みか)

一般社団法人家族大学 学長
実家は教会、父親は牧師という環境に育ち、結婚する多くのカップルが「婚前教育」を受けた上で幸せな結婚生活のスタートをきる現場に立ち会ってきた。その経験を生かし、婚活世代の女性に向けた「女学(じょがく)」セミナーを開催。また、『クラブチャティオ』では「婚活ジェンヌ」の愛称で親しまれている。著書に『MY GIFT かっこいい大人になる!』(丸善出版)。

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