社会そのほか速
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ファクトリーブランドの本格展開に挑むフレックスジャパン。『ジャッツ』はその飛躍の源となった人気商品となり、今回7位に堂々のランクインを果たした。人気の理由は3つある。
(1)軽くて動きやすい――シャツ生地仕立てなので重さはシャツの1.5枚分ほど。伸縮素材のため、肩やひじのつっぱり感がない。
(2)皺になりにくい――形態安定加工された生地は小さく畳んでも、洗濯機で洗っても皺がつきにくい。綿の2倍の速乾性を備える。
(3)着姿が美しい――ミリ単位で調整した立体的な型紙を使用。生地の張り感を出すため、前身頃の裏に芯地を貼ってある。
これらを実現できたのも高度な縫製技術があったからこそ。その背景にはメイド・イン・ジャパンの誇りがある。
かつて世界に誇った日本の縫製技術は、価格競争の末、日本国内で衰退を余儀なくされた。1990年には50%だった日本国内のアパレルにおける国内生産率は、今は5%を下回る。しかし、日本の縫製技術の高さは健在で、海外の有名ブランドによるOEM(相手方ブランド名による生産)は今も決してなくなることはない。 厳しいコスト制約の中で得意先の要望をくみ取りながら、期待以上の製品を企画し、寸分の狂いもなく量産すること。不具合が発生すれば工場の責任。そんな厳しい世界でモノ作りに挑むメーカーが、日本にはまだまだある。
ここで紹介するフレックスジャパンは、自社ブランド以外に、シャツのOEMも手掛ける。工場は本社のある長野と熊本に2か所。中国、インドネシア、ミャンマー、ベトナムなど海外の6か所にある。
「弊社の主力品目は紳士服量販店向けのシャツ。その9割は海外の工場で生産しているが、品質は国内生産品と同等」と断言するのは、同社の小沢秀明さん(54歳)。新工場の設立や生産管理に35年以上たずさわるベテランだ。
繊維産業に限らず、〝メイド・イン・ジャパン〟を維持するのは厳しい時代だが、現会長の「技術継承の場として工場は必要」という想いが繋いでいる。ここ長野工場では約40の少数精鋭のスタッフが働く。従業員の大半は地元の女性。〝職人気質〟というイメージはないが、ミシンの腕前は超一流であることは誰もが認めるところ。 さらに国内の縫製現場では最先端の自動裁断機などを導入し、従業員をサポートし続けている。
10年前からは高度な技術力を生かし、ついにシャツ生地を使った薄手のジャケットを開発。国内生産にこだわっている。…