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【北京・井出晋平】中国が主導して年内の設立を目指すアジアインフラ投資銀行(AIIB)に、ブラジル、オランダ、グルジアが新たに参加を決め、ロシアも参加の意向を示した。参加国は40カ国に達する見通し。新興5カ国(BRICS=ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)のうち南アフリカを除く4カ国が参加する見通しとなり、主要な新興国にも参加の動きが波及している。
中国財政省は28日、ブラジル、オランダ、グルジアがAIIBに参加申請したと発表した。また新華社通信によると、中国・海南省で開かれている国際会議「ボアオ・アジアフォーラム」に出席したロシアのシュワロフ第1副首相は同日、「ロシアはAIIBへの参加を表明するだろう」と参加の意向を示した。中国の習近平国家主席は同フォーラムで行った演説で「AIIBは、5大陸の友人を腕を広げて歓迎する」と話した。
BRICSの5カ国は、定期的に首脳会議などを開催。昨年7月には、インフラ整備資金などを融資する「新開発銀行」の設立で合意するなど、外交・経済面での一体感を強めている。ブラジルは穀物や鉱物資源などの輸出先として中国市場を重視。ブラジル政府は「中国に参加を求められた」としており、新興国間の関係を考慮したとみられる。
また、ウクライナ情勢を巡り欧米から経済制裁を受けるロシアも外交・経済面で中国に急接近しており、対中経済関係の強化という狙いもありそうだ。
英国や韓国などAIIBへの参加表明が相次いでいるが、日本や米国は運営体制や融資基準が不透明として、参加に慎重な姿勢を崩していない。米財務省高官は27日、ルー財務長官が30日に北京で李克強首相らと会談すると明らかにした。高官は「中国に高い融資基準などを求めるとともに、既存の国際金融機関との連携を期待する」としており、AIIBについても意見交換が行われる模様だ。