社会そのほか速
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子会社が製造・販売した免震ゴム製品の性能改ざん問題が発覚した東洋ゴム工業は27日、大阪市内で定例の株主総会を開催、山本卓司社長は陳謝を繰り返したが、株主からはコンプライアンス(法令順守)体制のずさんさや、経営責任を追及する声が相次いだ。山本社長は経営責任について「(改ざん)問題への対応が最優先。その後に関係者と協議して、具体的な責任の取り方を判断する」と述べたが、株価急落などで損失を被った株主からは「納得できない」などと不満が噴出した。【古屋敷尚子、浜中慎哉】
総会は報道陣に非公開で午前10時にスタート。山本社長は冒頭、155人の株主を前に「多大なご心配とご迷惑をおかけし、深くおわび申し上げます」と陳謝。壇上の役員も全員が起立して頭を下げた。
株主6人からの質問は改ざん問題に集中。同社が過去にもトップ辞任に発展した製品の性能改ざん問題を起こしながら、同じような不祥事を繰り返したことについてコンプライアンス体制を問う声や、経営刷新を求める声が出た。免震ゴムの交換に関わる費用や業績への影響を問う株主もいたが、問題がどこまで広がるか依然、見通せないため、山本社長は明確に答弁できなかった。経営陣は一連の問題への対応を最優先するため、8月に予定している新本社ビル(兵庫県伊丹市)への移転の延期を検討する考えも示した。
総会は過去最長の1時間54分で終了。昨年11月に就任した山本社長ら取締役8人の選任など会社側が提案した計4議案は全て賛成多数で可決されたが、株主の経営不信や怒りは収まらなかった。総会で社長らに引責辞任を迫った大阪府茨木市の男性株主(69)は「対応に納得がいかない。株売却も考えている」と憤った。総会を途中退席した大阪府枚方市の女性株主(65)は「『問題のあった部署が(会社全体で見れば規模が)小さく、見抜けなかった』などと、要を得ない説明ばかり。腹立たしくなった」と話した。
また、大阪市の男性株主(65)は「2007年に続いて、また不祥事が起きた。コンプライアンスはどうなっているのか」と怒りをあらわにした。山本社長ら経営陣は当面、免震ゴムの交換など顧客対応に全力をあげる構えだが、同時に信用を失墜させ、株価急落を招いたことへの経営責任の明確化が厳しく問われそうだ。
◇免震ゴム製品改ざん問題
東京ゴム工業は今月13日、国の性能基準を満たさない免震ゴムを公共施設など18都府県55棟に出荷していたと発表した。…