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東京大学などの研究チームは27日、西アフリカで流行が続くエボラ出血熱のほぼすべてのウイルスに効果が期待されるワクチンの開発に成功したと発表した。サルを使った実験で有効性が実証されたという。
エボラ出血熱をめぐっては、現在3種類のワクチンの開発が進められ、臨床試験が行われている。しかし、生ワクチンの接種による副作用への懸念や、大量製造が難しいなど、いずれも課題を抱えており、安全性が高く効果的な新規ワクチンの開発が望まれている。
東大医科学研究所の河岡義裕教授や米国立衛生研究所などの研究チームは、エボラウイルスの遺伝子を操作して、増殖できないようにした変異型のウイルスを作製し、過酸化水素水を加えて毒性を無くしたものを開発。
この変異型ウイルス107個を含むワクチンを実験用のサルに2回接種し、4週間後に致死量の野生型エボラウイルスに感染させた結果、発症せずに生き残った。ワクチンを摂取しないサルのグループはすべて死んだという。
研究チームは今後は少ない回数の予防接種でも、十分なワクチン効果が発揮できるよう免疫効果を高める方法を模索するとともに、早期の実用化を目指して、ヒトへの臨床試験を進めたいと話している。
なおこの研究成果は米科学誌「Science」電子版に、27日掲載された。