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米航空宇宙局(NASA)の無人探査機ドーンが日本時間6日夜、準惑星「ケレス」を周回する軌道に入った。準惑星の探査は初めて。ドーンが撮影した画像では、ケレスの表面に明るく輝く白い点が複数あり、今後の観測で正体が解明されるか注目される。
ケレスは直径約950キロ。火星と木星の間にある小惑星帯では最も大きな天体で、惑星に成長し損ねた「原始惑星」の一つと考えられている。冥王星と共に2006年、惑星と小惑星の中間の準惑星に位置付けられた。
白い点はクレーターなどに見られ、NASAの研究者は氷か塩分の堆積(たいせき)物が太陽光を反射して輝いているのではないかとみている。ケレスは質量の25%を水分が占めると推定され、表面から水蒸気の放出が確認されるなど謎が多い。ドーンはさらにケレスへ接近し、1年4カ月にわたり詳しく観測する予定だ。
NASAのジム・グリーン惑星科学部長は「ドーンのデータは、太陽系の形成を理解する上で画期的な成果をもたらしてくれるだろう」と期待する。【阿部周一】