社会そのほか速
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政府は5日、武力攻撃事態法を改正し、集団的自衛権を行使できる新事態を盛り込む案を自民、公明両党に示した。日本が直接攻撃される「武力攻撃事態」や、日本が武力攻撃を受ける可能性が高まった「武力攻撃予測事態」と別の概念を定義し、集団的自衛権行使の法的な位置付けを明確にする。安全保障法制の整備に関する与党協議会は6日から、同法改正を含めた自衛権の議論を始める。
政府は昨年7月の閣議決定で、集団的自衛権の行使に関して、他国への武力攻撃によって「日本の存立が脅かされ、国民の生命や自由などの権利が根底から覆される明白な危険がある場合」など新たな3要件を定めた。新事態はこれを法制化するもので、「存立事態」などの名称案が出ている。政府内には当初、「集団的自衛権行使もわが国を守る自衛措置だから、武力攻撃事態に含めるべきだ」という意見があったが、集団的自衛権の行使が可能だということを法律で明示するため、新事態を規定する方向になった。
新3要件に該当する事態が発生したと政府が判断すれば、首相は武力行使が可能な「防衛出動」を自衛隊に命令することになる。このため、現行では武力攻撃事態に限って防衛出動を認めている自衛隊法もあわせて改正する。防衛出動に関する国会承認を巡っては、事前承認を原則とし、事後にも承認を得られない場合は直ちに撤収命令を出す仕組みを検討している。
また、日本が武力攻撃を受けた際に国民を保護する措置を定めた国民保護法について、政府は5日、集団的自衛権の行使を理由に適用する考えはないことを与党に伝えた。集団的自衛権を行使した後、武力攻撃予測事態になれば、同法を改正しなくても対応可能と判断した。【飼手勇介、青木純】