日本代表の新監督が、ぶっつけ本番で６月のロシアＷ杯アジア２次予選に臨む可能性が出てきた。
日本協会は３月末の親善試合での指揮を目標に人選を急いでいるが、所属クラブとの契約を残す候補者も複数いる。

協会幹部は１４日、契約時期について「ケースバイケース」と発言。
就任の内諾さえ得られれば、欧州や中東のリーグ終了を待って６月から日本代表チームを任せる方針もやむをえないとの見方を示した。

新指揮官の初陣が、いきなりＷ杯２次予選になる可能性が出てきた。
欧州での実績がある指導者に優先順位を置く協会は、霜田正浩技術委員長（４８）が現地で候補者を調査中。

契約が残る現役監督の引き抜きか、フリーの候補者との契約を選択肢としてきた。
理想は、今月中の契約→３月７日のＪリーグ開幕視察→３月下旬の就任会見＆代表合宿指揮―で、欧州を優先して人選を急いでいるが、先行きは不透明なままだ。

現役指揮官を狙う場合、引き抜きは所属クラブが難色を示す場合もある。
そこで、ある日本協会の幹部は「その場合はケースバイケース。交渉は生き物だから」と柔軟に対応する姿勢を示した。

欧州や中東のリーグ終了を待ち、日本代表の運営を任せる時期を６月まで延ばせば、有力な候補者が手を挙げてくれる可能性が高まるというわけだ。

選手の特徴を把握させるため、協会は新指揮官に３月７日に開幕するＪリーグを視察させたい方針。
欧州での交渉が失敗に終わった場合は、日本人の特徴を知る元鹿島監督でブラジル・パルメイラスを指揮する、
オリヴェイラ氏らブラジル人への路線変更も視野に入れている。

しかし、欧州から日本にとって最適な指導者を選びたいのが本音。内諾さえ得られれば、契約や就労ビザ取得の関係で、
ぶっつけ本番でＷ杯アジア２次予選を指揮する可能性もある。

候補の一人、ラウドルップ氏はレフウィヤとの契約を６月末まで残している。同氏の代理人はクラブの副会長に「彼を手放すつもりはない」と念を押されたと強調。
一方で契約満了後なら交渉の準備があると含みを持たせ「あらゆる可能性を探りたい。ラウドルップ氏は日本のことをよく知っており、日本代表は重要だ」と色気を見せた。

カタールリーグは４月に終了。クラブとの協議次第では、全日程終了後に契約の解除も可能だ。
大仁邦弥会長（７０）も「間に合わせで決めることはしない」と明言。日本サッカーの救世主は、慎重に選ぶ。

2月15日(日)7時4分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150214-00000283-sph-socc