草食系男子や絶食系男子などの言葉は、もう聞き慣れたものとなり、男性の中には恋愛に消極的だったり、
興味がなかったりする人がいる、と考えられていることが当たり前のようになってきました。
そんな中、結婚相談所「オーネット」が2015年1月に成人式を迎える全国の独身男女計600名を対象に調査を行ったところ(調査実施は2014年12月)、
これまで誰とも交際したことがないと回答したのは、男性では50.0%という結果でした。
また、交際相手がほしいという男性は、64.6%。
一見、そんなに低い割合ではないように感じますが、15年前の2000年の調査では91.6%だったことを考えると、大幅に低下していることがわかります。
今回は、日本男児が恋愛に興味を失いつつある理由について考えてみましょう。
■異性とのコミュニケーションが苦手な男性、増加
まずはじめに、私自身は、男性が恋愛に興味を失ったとは考えていません。
ただ、恋愛以上に優先したいことが現代の男性たちにはあるのだと考えます。それは、「自分らしく生きたい」という欲求です。
実は前述のオーネット調査で、自分がどんなタイプかを聞いてみたところ、「ひとからペースを崩されたくない」が92.2%で過去最高。
その他、「不安な気持ちになりやすい」(75.3%)、「気持ちが滅入りやすい」(74.2%)という結果になっていました。
これに加えて、「異性とのコミュニケーションが苦手」という男性は前年の調査に比べて増加し、66.3%となっています。
つまり現代の男性たちは、コミュニケーションへの自信のなさや不安を抱えており、なおかつマイペースだということが見えてきます。
マイペースだからコミュニケーションが苦手なのか、コミュニケーションが苦手だからマイペースになっているのかはわかりません。
ですが、恋愛というのも人間関係構築の一つです。相手とコミュニケーションをとり、お互いを理解し合わなければ関係は上手く維持できません。
恐らく現代の男性は、自分のことを我慢してまで恋人と関係を維持していくことに、煩わしさを感じているのでしょう。
自分らしく生きたいからこそ、誰にも邪魔をされないよう恋人をつくらないのかもしれません。
しかし、なぜこのような現象が近年強くなっているのでしょうか。
それにはやはり、現代社会における"個"を重視する風潮が影響しているかもしれません。
個性を重視し、自分らしくあることを求めた結果、それがネガティブに作用してしまっているのでしょう。
そして、よくいわれるように、少子化や核家族化によって幼少期に他者とコミュニケーションを計るトレーニングが少なくなっていることで、
コミュニケーションへの苦手意識を生み、恋愛関係を維持していくコミュニケーションスキルの欠如を生じさせています。
結果、男性は「他人との人間関係で煩わしさを感じてまで、自分らしく生きることを失いたくない」と恋愛から遠ざかってしまっているのです。
http://news.mynavi.jp/news/2015/02/14/136/