社会そのほか速
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【連載コラム 「TV見るべきものは!!」】
ドラマ「Dr.倫太郎」(日本テレビ系)の主人公・日野倫太郎(堺雅人)は優秀な精神科医だ。社内いじめに遭っていたOLを救い、秘書を愛したことで悩んでいた小説家を再起させ、政権を仕切る官房長官を陰で支えていたりする。
それでいて、自らの恋愛となると不器用だ。売れっ子芸者の夢乃(蒼井優)に引かれるが、自分の心も相手の気持ちも簡単には分析できない。
また、毎回さまざまな患者を相手に治療を行う倫太郎だが、自身も先輩精神科医(遠藤憲一)のカウンセリングを受けている。普段は押し隠している不満や不安を、大声で叫ぶ主人公も珍しい。このドラマは良くも悪くも“堺雅人劇場”だ。
お目当ては、「半沢直樹」とも「リーガルハイ」とも違う座長芝居である。堺はその期待によく応えている。何しろスーパー外科医の手術シーンのような見せ場はつくれない。患者と向き合い、じっくりと話を聞き、心の重荷を取り除いていくのが精神科医だからだ。
治療の効果もすぐ表れるとは限らない。そんな一見地味な役柄を、堺は飄々と、また軽妙に演じている。家庭の事情を抱えた芸者、蒼井優もハマリ役だ。
かつて岸田秀さんの「ものぐさ精神分析」が出版された70年代末から80年代初めにかけて、ちょっとした精神分析ブームがあった。果たして、このドラマはそんな社会現象を起こせるのか。物語の推移とともに注目したい。
(上智大学教授・碓井広義=メディア論)
NHK大河ドラマ「花燃ゆ」の視聴率が10%前後をウロウロし、自己ワーストを更新するなどパッとしない。主演の井上真央が「私の力不足」と苦しい胸中を語ったほど。大河ファンは、5月3日から放送される後半の第2部に期待するしかない。
その第2部で幕末のキーマンともいえる坂本龍馬役を任されたのが伊原剛志。昨年、人気を博したNHK朝の連続テレビ小説「花子とアン」で、主人公・花子の父親を演じ好評。4月スタートのドラマ「医師たちの恋愛事情」(フジテレビ系)にも出演するなど、俳優業は絶好調だ。
「龍馬役は福山雅治や木村拓哉など、もっとサプライズの大きいキャスティングじゃないとテコ入れにはならない、と冷めた見方をする声もあります。でも、女性ウケの良い福山やキムタクを起用して果たして視聴率が上がるかどうか。大河はもともと女性より男性のファンが多い。『花燃ゆ』はすでに女性ファンを狙った、派手なイケメン揃いのキャスティングをしてコケているのですから、後半は武骨でオトコっぽく、男性ウケもいい伊原さんを起用したのは正解だと思います」(テレビ誌編集者)
伊原はドラマのみならず、映画でも活躍中。クリント・イーストウッド監督作「硫黄島からの手紙」(06年)で演じたバロン西役も印象的だったが、4月3日にアメリカで公開された紀里谷和明監督の「LAST KNIGHTS」では名優モーガン・フリーマンらと共演。また、4月公開の「阿修羅城の瞳2003」や6月公開予定の「ストレイヤーズ・クロニクル」にも出演。年齢が上がるにつれて活躍の場が減る俳優が多いなか、伊原は五十路を越えてなお売れまくっている。
1963年、福岡県北九州市生まれ。4歳のときに一家で大阪に転居。府立今宮高校時代に両親が離婚。父と弟の3人で暮らした。
「子供の頃からとにかく負けず嫌い。高校時代は数学教師にクラスメートの前で恥をかかされたことに発奮し、100点をとって見返したこともあるそうです。体育教師に憧れていたが役者志望になり、居酒屋のバイトで金をため、高校卒業後に上京。JAC(ジャパンアクションクラブ)に入団し、舞台のオーディションなどでチャンスをつかんだ。いい役者になりたいという一心で、スタッフらと衝突することもしばしば。今も演じることに真剣で必死。映画を作りたいという夢もある。役者業への“ガツガツ感”が伊原さんの魅力であり、原動力なのでしょう」(芸能ライター)
子供時代、お金に苦労した経験からか金銭感覚はしっかりしていて、実業家としても活躍中。…
エンタメ界にオジサンブーム到来か──テレビ、映画の世界でオジサンたちが大活躍している。
まず注目されているのが24日から始まったドラマ「三匹のおっさん2~正義の味方、ふたたび!!~」(テレビ東京系)の初回視聴率だ。北大路欣也(72)、泉谷しげる(66)、志賀廣太郎(66)が主演というオジサンだらけのドラマながら、なんと、11.0%と好発進。
このシリーズは前作も好評で、最終回は12.6%と、同局のドラマで歴代1位の数字を残していたが、今作もなかなかの数字。山口智子が出演することで話題となった「心がポキッとね」(フジテレビ系、10.4%)や、人気絶頂・斎藤工を主役に据えた「医師たちの恋愛事情」(同じくフジ系、10.3%)を軽く超えている。
さらに、オジサンたちの大暴れが注目されているのは、北野武監督の映画「龍三と七人の子分たち」。こちらは藤竜也、近藤正臣、中尾彬ら主要キャストの平均年齢が72歳になることで話題になっているが、公開初日の25日から満員御礼が相次いでいる。エンタメ界はなぜ今、オジサンなのか。放送ジャーナリストの小田桐誠氏はこう分析する。
「若者たちのテレビ離れが叫ばれて久しいですが、実は映画界も似たような状況で、若者はゲームやネットに夢中で、わざわざ映画館に足を運ばなくなっています。映画界もそれが分かっているから、“夫婦50割”など特にシニア層の誘導に躍起になっています。さらに、ちょうど今は昨年から高倉健や菅原文太など大物俳優が亡くなった流れで、ベテランが見直されていることも影響していることがあるかも知れませんね」
今期のテレビドラマはキムタク出演の「アイムホーム」(テレビ朝日系)と「天皇の料理番」(TBS系)以外いずれも苦戦中。いっそのこと昭和のベテランをズラッと並べてみたらどうか。少なくとも、スケジュール調整など余計な手間が省けるのは確実だが。
家にいながらにして、ネットショッピングで買い物をしている人は多いだろう。しかし、消費者庁によると、サイバーモール街(インターネット上の仮想商店街)における業者と消費者のトラブルが急増しているという。
「代金を支払ったのに商品が送られてこないとか、不良品を買わされたなどのケースです。こうした場合、基本的に当事者同士の問題なのですが、業者と連絡不能になった場合、当然、消費者はそのサイトの運営者に問い合わせることになる。ところが、“場所を貸しただけ”の運営者は責任が問われないんですよ」(同庁関係者)
つまり、消費者の「自己責任」というルールがまかり通っているのだ。そして、それはネット上に限らない。三重県桑名市在住の男性(67)は、ホームセンター内に設置されていたベビーカステラの屋台で商品を買ったところ、ホコリが混入していたため、業者に問い合わせの電話をかけたという。
「ところが、その時にもらったレシートの電話番号が『現在使われておりません』になっていたんですよ。そこでホームセンターに問い合わせたんですが、『業者の連絡先は教えられない』の一点張りで、対応を拒否されました」(男性)
納得できない男性は商品を保健所に持ち込み、管轄の桑名保健所が調査に乗り出すことにしたが、驚くべき事実が分かったという。
「業者は無許可営業であり、レシートに記載の会社も存在せず、ホームセンターも容認していたとのことで、即日営業停止を命令したそうです」(同)
驚くのはここからだ。そのことについてホームセンターのお客様相談室に抗議したところ、「何が言いたいんや。録音するから言ってみろ!」と恫喝されたという。
この点について問題のホームセンターの広報担当者は次のように説明している。
「最初に対応したのは副店長だったんですが、当社の催事業者は業務委託している別会社が管理しているので、『今すぐにはお答えできない』と言っている間に切られてしまった。保健所の申請については業者に確認していたが、その業者の後継者が前の業者の連絡先のままで営業していたので、お客様にはご迷惑をかけた。その後、保健所から『この店の形態は常設店にあたり、露天営業の許可申請では営業出来ない』と指導されたので、その指示に従った。お客様相談室では暴言を吐かれた場合、警告の意味で録音していることを告げることはあります」
だが、結果的に業者に代わって弁済したり、謝罪するという対応はなかったという。…
【連載コラム 「TV見るべきものは!!」】
ドラマ「Dr.倫太郎」(日本テレビ系)の主人公・日野倫太郎(堺雅人)は優秀な精神科医だ。社内いじめに遭っていたOLを救い、秘書を愛したことで悩んでいた小説家を再起させ、政権を仕切る官房長官を陰で支えていたりする。
それでいて、自らの恋愛となると不器用だ。売れっ子芸者の夢乃(蒼井優)に引かれるが、自分の心も相手の気持ちも簡単には分析できない。
また、毎回さまざまな患者を相手に治療を行う倫太郎だが、自身も先輩精神科医(遠藤憲一)のカウンセリングを受けている。普段は押し隠している不満や不安を、大声で叫ぶ主人公も珍しい。このドラマは良くも悪くも“堺雅人劇場”だ。
お目当ては、「半沢直樹」とも「リーガルハイ」とも違う座長芝居である。堺はその期待によく応えている。何しろスーパー外科医の手術シーンのような見せ場はつくれない。患者と向き合い、じっくりと話を聞き、心の重荷を取り除いていくのが精神科医だからだ。
治療の効果もすぐ表れるとは限らない。そんな一見地味な役柄を、堺は飄々と、また軽妙に演じている。家庭の事情を抱えた芸者、蒼井優もハマリ役だ。
かつて岸田秀さんの「ものぐさ精神分析」が出版された70年代末から80年代初めにかけて、ちょっとした精神分析ブームがあった。果たして、このドラマはそんな社会現象を起こせるのか。物語の推移とともに注目したい。
(上智大学教授・碓井広義=メディア論)