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気象庁が常時監視している47活火山の山頂63地点で大手3社の携帯電話が全てつながるのは4割あまりの28地点にとどまることが各社への取材でわかった。9地点では3社とも通じなかった。御嶽山噴火を受け、気象庁は携帯電話で登山者に噴火情報を提供する予定。専門家は「国や自治体、登山者は何通りもの伝達方法を用意すべきだ」と指摘する。
活火山での携帯電話の通信状況を尋ねたところ、63地点のうちNTTドコモは49地点、ソフトバンクは47地点、KDDI(au)は30地点で通じると答えた。3社とも通じない9地点は、福島県の吾妻山・一切経山(いっさいきょうざん)や九州の霧島山・新燃岳など。10地点が1社だけ通じ、16地点は2社だけ。富士山や箱根山、北海道の有珠山、九州の阿蘇山・中岳などは3社ともつながる。
山頂に近い場所に山小屋がある24火山の計25カ所の山小屋では、秋田焼山、鳥海山など9カ所で3社ともつながらない。白山や阿蘇山では1社、蔵王山や那須岳、焼岳では2社が通じる。3社とも通じたのは6カ所だった。
噴火警戒レベル3の御嶽山、桜島、口永良部島は入山が規制され、レベル2の吾妻山、草津白根山など6火山は火口周辺規制が出ている。硫黄島は一般人は原則的に立ち入れない。
3社によると、基地局との間に障害物が少ない山頂や尾根は比較的つながり、見通しの悪い沢や森ではつながりにくい。ただ、天候や季節によって通信状況は変わる。「葉が茂る季節や雪深い時期、雨天の時はつながりにくくなる」(ソフトバンク)という。
このため、つながるとされた頂上でも通じない場合もある。逆に「つながるかどうかは厳しめに判断した。つながらないと見積もった場所でも通じた例はある」(KDDI)という。