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映画『カノジョは嘘を愛しすぎてる』のヒロイン&劇中バンドのボーカルとしてデビューしてから約1年4ヶ月。大原櫻子が、3月25日に待望の1stアルバム『HAPPY』を発売した。最近では埼玉スタジアムで開催された『全国高校サッカー選手権大会』決勝のパフォーマンスで話題を集め、ブレイク歌手として名前が度々挙がるが、本人は「全然まだです!」と至って謙虚だ。
【画像ギャラリー】青いショートパンツがキュートな大原櫻子
■埼スタでの歌唱は「広瀬すずちゃんがいたから安心して歌えた」
――ソロデビューから約半年経ちましたが、振り返ってみていかがでしょうか?
【大原】 すごく濃かったですね。でも、まったく何もわからないなかで、少しずつ自分の意見を言えるようになってきました。あと、前はメンタル的にテンションの上げ下げができなかったんですけど、最近はライブ前にちょっと外を散歩して、リラックスしてから集中するとか、リズム感を作れるようになってきたんですよ。元々性格はピリッとしているほうなので、以前は緊張してしまって、何もやってないうちにグッタリ疲れちゃってたんですよね(笑)。
――おっとりして見えるので、ピリッとしているのは意外ですね。
【大原】 ヘンなところにこだわるところがあって、集中しない自分が許せないんです。集中するためにはリラックスしないといけないのに、ちゃんとやろうとしすぎてよけいに緊張しちゃう。多分、真面目が「短所」になっちゃっているんでしょうね。その反面、すっごく大雑把なところもあって……最近、自分がサバサバしているのかネチネチしてるのかよくわからなくなってきました(笑)。
――今年の1月に埼玉スタジアム2002で行われた『全国高校サッカー選手権大会』の決勝での「瞳」のパフォーマンス、すごく話題になりましたね。
【大原】 あのときは4万6000人のお客さんがいたそうなんですけど、緊張よりも気持ちよかったですね。あくまで試合がメインですし、応援マネージャーの広瀬すずちゃんもいたので、安心して歌うことができました。全国の高校サッカー男児たちは、みんなあの場所を目指してくるじゃないですか。勉強もプライベートも犠牲にして、サッカーに打ち込んできた高校生の晴れ舞台で応援歌を歌わせてもらえるって、素晴らしいこと。その嬉しさのほうが大きかったんです。
――1stアルバム『HAPPY』収録曲で印象的な曲はありますか。
【大原】 1曲目の「Over The Rainbow」は、私の誕生日に(プロデューサーの)亀田(誠治)さんが歌詞を贈ってくださったんですよ。プレゼントで歌詞って、ホントにロマンチスト! 大好き! って思っちゃいました(笑)。あと「のり巻きおにぎり」という曲は、私が亀田さんは“のり巻きおにぎり”が似合うなと思って、差し入れしたのをきっかけに書いてくださいました。亀田さんは、そういう手作りのものを食べているイメージがあるんですよ。あったかい人にはあったかいモノが似合うっていうか。
■ブレイクの基準は“おばあちゃん”?
――アルバムには亀田さん以外の作家を迎えた楽曲も収録されていますが、これまでのイメージと違うテイストになっているのも印象的でした。
【大原】 実は私、性格が男っぽいのでロック系の曲って大好きなんです。歌詞も強めだったりするから、あえて語尾をキレイに終わらせずに崩して歌ったりして。それがすごく気持ちよくて。“カモ~ン♪”って気分でした(笑)。
――4月からは1stアルバム『HAPPY』を引っさげての初の全国ツアーもスタートしますね。ツアーまでは音楽の活動が続きますが、女優業のほうはどんな感じですか?
【大原】 いま芝居をしたくてたまらないんですよ。音楽をやっていると芝居がしたくなるし、芝居の現場にいるとライブで歌いたくなる。私の場合、それが相乗効果になって、どっちもモチベーションが下がらない。常にハングリーでいられるんですよね。でもツアーが終わるまでは音楽に専念します。
――ちなみに最近、ブレイクアーティストとして取り上げられることも多いですけど、実感はありますか?
【大原】 全然、全然、まだブレイクなんてしてないですよ! 私自身はまったく実感してないです。
――じゃあ、大原さんの中で“こうなったらブレイク”みたいな、基準ってあります?
【大原】 老若男女問わず知ってもらうことですかね…。たとえば街を歩いていて、おじいちゃんから“(しゃがれ声で)さくらこちゃん~”って声を掛けてもらえたら、“あ、知ってもらえてるんだ”って実感するかも。なので、ブレイクの基準はおじいちゃんとおばあちゃんに声をかけてもらうことです!
(文/若松正子)