社会そのほか速
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
ただいまコメントを受けつけておりません。
東京・竹芝桟橋と、大島、三宅島、八丈島など伊豆七島を結ぶ大型客船や高速ジェット船を運航する「東海汽船」(東京)。
主に女性向けツアーを企画する大道裕子さん(31)は「まず自分が魅力を知らなければ」と、プライベートを含め月5、6回は島に足を運ぶ。
定宿は作らないようにしている。新しい宿を開拓する一方、客から苦情があった宿にも泊まる。そして、訪問先の食事や風景をこまめに写真に収める。
「おしゃれで女性向けの宿」「漁師がオーナー、食事にこだわる人におすすめの店」「スマートフォンがつながりにくい」など、得た情報はファイルにまとめている。こうして足で集めた情報が、ツアーの企画に生きてくるという。
3年ほど前から「島ガール」と題したツアーに力を入れている。女性を対象に、三宅島で行うランニングやダイビング、神津島のビーチでのヨガなどを日程に組み込む。島の自然を肌で満喫できると好評だ。
先月には、千葉県富津市のドックに入った高速ジェット船を見学するツアーも実施した。参加者は普段は見られない船の底や旅客機のようなエンジンを間近にした後、船で東京へ。「好奇心旺盛な女性は多い。こんな風に気軽に楽しめる船旅も増やしたい」と話す。
「よい企画は机上だけでは生まれない」が持論だ。社内の他部署の同僚や上司、異業種の人にも積極的に声をかけ、意見交換するように努める。何げない雑談の最中や、飲食を楽しんでいる時にアイデアを思いつくことが多いという。
今月末には、竹芝桟橋と三宅島などを結ぶ航路に大型客船「橘(たちばな)丸」が新たに就航する。早速、この船で行く「おひとりさま歓迎の旅」や、シーカヤックを楽しむ女性向けツアーを企画するなど、アイデアは尽きない。
海に近い大阪市港区に生まれ育ち、生活の足として船に親しんできた。「自然いっぱいの島の輝き。ゆったりとした船旅の心地よさ。二つの魅力を生かしてワクワクするような旅を提案したい」(谷本陽子)
【休日】浮遊感覚を満喫 水中写真入賞も
ダイビングが趣味。2歳上の姉に誘われ、19歳でライセンスを取得して以来、小笠原諸島や沖縄、八丈島などの海に潜ってきた=写真=。「海の青色に包まれ、浮遊しているような自由な感覚がたまらない」と話す。週2、3回、ジムで走ったり、筋力トレーニングをしたりして、体力維持に努めている。
潜った回数は200以上。気に入ったダイビングポイントがあれば、企画するツアーの中にも組み込む。
5年ほど前からは、水中写真にも挑戦し、ダイビング雑誌の写真コンテストで入賞したこともある。撮るのは主に魚の顔に焦点を当てた写真。「つぶらな目がかわいい。同じ種類の魚も、1匹1匹顔が違うんです」。クマノミやキンチャクダイなどがお気に入りだ。
写真はスマートフォンや会社のパソコンの待ち受け画面に設定している。「仕事で疲れた時も、この写真を眺めれば元気が湧いてきます」
【道具】メモは母からもらったペンで
名刺サイズの小さなリングノートと、自分の名前が彫られたペン=写真=をいつも持ち歩いている。ペンは4色ボールペンとシャープペンシルの一体型。3年ほど前、「仕事を頑張ってね」と母から贈られた。
ノートはポケットに入る大きさで、添乗員としてツアーに同行する時も便利だ。例えば、大島の火山の歴史やデータ、おすすめの土産などの情報を書き込んでいる。
客からの頼まれごとなども記入し、備忘録としても使う。外出先で思いついた企画のアイデアや、旅先の飛行機や列車で偶然耳にした英語のアナウンスを書き留めたりもする。
細かい字で丁寧に書き込まれたノートには仕事の全てが集約されているといってもいい。「5年ほど使っているのでボロボロですが、必携の品です」。母から贈られたペンとともに、これからも使い続けていく。