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支えてくれる仲間がいるから

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支えてくれる仲間がいるから

支えてくれる仲間がいるから 

七海圭子(ななうみ・けいこ/NPO法人ビーンズふくしま事務局長、臨床心理士)

 

  • ビーンズスタッフとしての心構えをスタッフ同士で話し合い
  • 事務局長としてこれから学ぶべきことを考える研修
  •   「ロジックと肌感覚が合わないとき、仲間がギャップを埋めてくれるからやれている」と話すのはNPO法人ビーンズふくしまの事務局長であり、臨床心理士でもある七海圭子(34歳)だ。

     

    子どもたちの話を受けとめてあげたい

     

     

      通信企業に勤める父親とパートで働く母親、4歳年下の弟の4人家族。埼玉県秩父市で生まれ育った。「学校は休んではいけないところ」と本気で考えていた小中学校時代の自分を「真面目だった」と表現する。ピアノやスイミングを習い、中学と高校は軟式テニス部に所属した。

     

      高校卒業後は淑徳大学総合福祉学部社会福祉学科に指定校推薦で進学する。「社会福祉学科は2年生から心理学コースがあったので選びました」と七海は話す。義務教育期の大小さまざまな悩みについて相談できる場が欲しいと感じていた自身の経験から、いつか子どもたちの話を受けとめてあげられる存在になれればと考えていた。

     

      大学ではラクロス部に所属。社会福祉士、精神保健福祉士、社会科の教員、保育士などの資格も取得可能であったが、特に興味がわくこともなく、好きな科目だけを履修して過ごした。3年時からはゼミが始まり、臨床心理士でもある教授の指導のもと、日常生活のなかで直面する心理的な不安や葛藤に対し、コミュニケーションの面からよい方向へ変えていく認知行動療法など複数の理論を学んだ。

     

    心理学の研究を深める

     

      しかし、学部で学べる心理学は基本的なものが多く、個人へのカウンセリングもできない。学んだものを生かすこともできない。特に、卒論のテーマに選んだ認知療法の理論が七海の肌感覚に合わないことが違和感として残り続けた。

     

      「例えば、優柔不断で選択することが苦手であることを、慎重な性格だと捉え直すリフレーミングという手法があります。しかし、卒論を進めていても、どこか無理やりなこじつけをしているようなことがありました。もう少し違うアプローチはないだろうかと思うこともありました」と話す七海は、もう少し深く心理を学びたいと同大学大学院へ進学する。

     

    定時制高校のスクールカウンセラーに

     

     

      そこで2年間研究を深め、今度は社会でそれを生かそうと大学院修了後の就職先を考え始めたとき、知人から自治体が運営する女性のための総合相談センターを紹介され、夏休みに見学に出かけた。その冬には求人募集があり、応募したが不採用。しかし、その数日後のクリスマスの日に欠員が出たという理由で採用の連絡があり、2004年4月1日から同センターで働くことになった。

     

      電話相談と個別カウンセリングを担当したところ、ご近所トラブル、子育ての悩み、離婚や嫁姑(しゅうとめ)問題など、相談は多岐にわたった。「相談員は全員女性だったのですが、みなさん精神的に強い女性が多く、相談内容や伝え方に対する指摘も厳しくてよく泣きました。2年間、本当によく鍛えていただき感謝しています」と七海は振り返る。

     

    • 若者たちより夢中になってワークに参加することも
    • 若者たちと一緒に芋煮会

        臨床心理士試験にも無事に合格した七海は、心理の世界を志した原点に立ち返り、26歳で千葉県内の中学校と定時制高校でスクールカウンセラーとなる。定時制高校では驚きと学びが大きかった。粗雑で危険な職場で働いて生計を立てている生徒や、自分を傷つけることで自我を保っている生徒など、話を聞いて途方に暮れることも少なくなかった。

       

      福島へ

       

       

        1年後、縁があって七海は福島県に移ることになるが、年度途中ということもあって希望に合うようなスクールカウンセラーとしての仕事はなかなか見つからなかった。定時制高校を離れるとき、教育指導主事の先生から「もし子どもにかかわっていきたいならフリースクールなどもある。そこにはあなたが支えたい子たちがいると思うよ」という言葉を思い出した。ネットで検索してみるなかで見つけたのがNPO法人ビーンズふくしまだった。「臨床心理士を探していたようで、翌日から働くことになりました」。履歴書を見る前に会ってみる。肩書や経歴ではなく、ひとを見て判断する。そんな受容的な雰囲気がぴったりきた。

       

        当初はフリースクールの相談員として子どもたちの話を聞いたり、一緒にご飯を食べたりしていたが、若者からの相談を担当する臨床心理士が出産を機に退職したことで、七海は若者支援に携わることになる。相談に来る若者は就労への足掛かりを探していた。そこで提供される支援も、キャリアコンサルティングや履歴書添削、面接対策など就職活動に直結するものが多かった。臨床心理士である七海は、「就労希望の若者にがっつりカウンセリングしてもいいのだろうか」と悩んだ。また、支援現場では臨床心理士の役割が確立しておらず、「そもそも何を若者にしてくれる存在なのだろう」という雰囲気もあった。七海は、一人ひとりの若者の状況に対して自分が貢献できることを伝えていった。

       

        2011年3月11日の東日本大震災により、福島市にも多くの家族が避難をしてきた。ビーンズふくしまは、特に避難してきた子どもたちの支援に取り組み、前事務局長が退任するにあたり、32歳の七海が事務局長として法人全体のマネジメントを担うことになった。専門職の自分が適任だとは思っていないが、自分でも貢献できることがあると考え、自身の役割を「みんなが活躍できる環境や状態を整えていくこと」だと話す。

       

      自らの不安と葛藤の中で

       

       

      • 事務局長になり3年目を迎えた七海

          悩むこともある。不安や葛藤もある。特に事務局長というポジションには論理的に考え、意思決定しなければならないことが多い。もう少しマネジメントの理論や他組織のやり方を学びたいと思っている。一方、そのようなことは自らの肌感覚とは合っていない気もしている。自身の将来の方向性も定まっていない。それでもやりがいは十分に感じている。

         

          「ビーンズふくしまのスタッフには支え合おうという気持ちがあるからうまくいっている。マネジメントは得意ではないが、迷ったときは他のスタッフが補ってくれる。ここは私の価値観を大切にしてくれる場所。臨床心理士としてではなく、七海圭子個人の生業がある場所なんです」

         

          (次回は10月28日掲載予定です)

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