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福岡市では昨年、日本代表の養成を目標とするクラブが結成され、8日には東京大会を目指す選手たちの競技大会も開催された。参加者数は右肩上がりで、関係者は「障害の重さにかかわらず白熱した勝負になるのが魅力。すそ野を広げ、競技人口を増やしたい」と意気込んでいる。
8日、福岡市南区の市立障がい者スポーツセンター体育館で、福岡県で初となる国際公式ルールに基づく競技大会「第1回福岡ボッチャフェスタ」が開催された。同市をはじめ、北九州市や山口県、大分県から計22人の車いすの選手が出場し、真剣な表情で赤と青のボールの行方を見つめ、歓声を上げていた。
日本ボッチャ協会によると、特別支援学校の授業や障害者支援施設のスポーツ教室などでも取り入れられ、選手や介助者らの登録数は計約460人。東京大会の開催決定後、競技に関する問い合わせや指導者講習会への応募などが急増しているという。
8日の競技大会には、福岡市身体障害者福祉協会が母体となって昨年8月に結成した「博多ボッチャクラブ」から11人が出場した。東京大会を目指し、14人のメンバーが月2回の練習に励んでいる。福岡県須恵町の福祉器具販売会社社長で、手足に重い障害がある石松健児さん(34)は「自分より障害が重くても強い選手がいる。もっと練習して上手になりたい」と語る。
福岡市で毎年開かれているレクリエーション大会も参加者が急増。今年は11日に同センターで開催される予定で、参加申し込みは5年前の約2倍の194人に上っている。
九州・山口では、障害者スポーツの普及に取り組んできた大分県別府市の社会福祉法人「太陽の家」が早くから取り入れ、日本代表選手を輩出。山口県や宮崎県などでも県ボッチャ協会が設立され、普及に力を入れている。
福岡市身体障害者福祉協会の中原義隆会長は「障害の重い人たちにとって、勝負の楽しさを味わえる、かけがえのない競技。もっと盛り上げていきたい」と話している。
【ボッチャ】 重度の脳性まひや四肢の機能障害を持つ人のために欧州で考案された。赤色と青色のボールを投げるなどし、白い目標球(ジャックボール)にどれだけ近づけたかを競う。障害の重い人は滑り台に似た補助具を使い、介助者に指示しながら投球する。1992年のパラリンピック・バルセロナ大会から正式種目になった。(松下宗之)