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[3.22 J1第1ステージ第3節 甲府0-2G大阪 中銀スタ]
今シーズン、リーグ戦2試合を終えて勝利のなかったガンバ大阪に、待望の先制点をもたらしたのは、日本代表合宿に選ばれていなかったMF阿部浩之だった。後半17分、左サイドからMF倉田秋が上げたクロスを中央でFW宇佐美貴史がボレーシュート。これが流れた先で待っていた阿部が、豪快に左足でゴールに突き刺した。
得点シーンを振り返り、阿部は「力まず、ちょっと思っているより高くいきましたけど、ほぼ狙い通りにいきました。その前のポジショニングとか、準備も良くできていたから打てたと思うので、ああいうポジショニングを続けて行きたい」と話す。得点場面は、宇佐美のシュートミスが流れてくる形だったが、「ああいう形ではなくても、シュートを打ってGKが弾いたり、(宇佐美)貴史にはマークが集まるので、打ったボールがDFに当たってこぼれてくるかなと思って、あそこにポジションをとっていたので。ああいう形でしたけど、結果、こぼれて来て、瞬時に反応できました」と、2次攻撃を狙っていたと話した。
さらに、2点目の場面でも、宇佐美に”お返し”となるアシストをした。「本当は、もう一個、ワンツーで(リターンパスが)欲しかった」と、ボールを預けて、最終ラインの裏でボールを受け直す予定だったと明かすが、「でも、決めてくれたし、アシストが付いたのでOKです」と、白い歯をこぼした。
その宇佐美をはじめ、G大阪からはF東京と並びJリーグから最多4人が代表に選出され、MF大森晃太郎もバックアップメンバーに選ばれた。阿部は自身にもアピールするチャンスが増えると感じているようだ。「5人いれば、うちの試合は絶対に多く見ているはずだし、そこで今日みたいに点に絡み続けていれば、『1回呼んでみようかな』となると思います。点に絡むことも大事ですが、そのほかの部分も見ていると思いますし、そこも大事にやっていきたい」と、代表招集とプレーの質の向上に意欲を見せた。
(取材・文 河合拓)