社会そのほか速
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アイドルにプロレス、果ては歴史ネタからネット論壇まで、「訳知り顔」で語る知識が物をいうコミュニティがある。
そんな聞きなれぬ用語が飛び交う「通」たちの群れにまったくの素人、もしくは半可通のまま入らざるを得なくなった時。意味がわからぬ用語が飛び交い、適当な浅い知識を語ろうものなら凍てつく視線を浴びせかけられかねない……。そんな時、人はどう対処すべきか。
「大人力検定」などで知られ、さまざまなシチュエーションでの「大人の振る舞い」に詳しいコラムニストの石原壮一郎氏は語る。
「まず、なんとなく聞き覚えのある言葉だけど、詳しいことを知らない。そんなときは『それ、最近盛り上がってますよね』『あれ、どうなんでしょうね?』などと返して、『その言葉は知っている』という雰囲気を出しつつ、詳しい説明は相手にまかせてしまうのがスマートですね」
ただ、ともすればまったく聞き覚えのない言葉でもし突っ込まれたらヤバイときはどうすればいいのか? まったく未知の言葉に直面した場合は、「知らなかった」と率直に言うのが一番だとか。
「あるいは、『それって、おいしいですよね!』『食べられますか?』とかあえて的外れなことを言って、『自分はその言葉を知らない』ということをアピールしつつ、笑い話にしてしまうのもいいですね」
半可通な知識をアピールするより、むしろ先んじて「ネタ」化するほうが得策だということか。
そう、一番やってはいけないのが、中途半端に知ったかぶりすることなのだと石原氏は続ける。
「業界の専門用語やオタク用語をやたらと使いたがる人は、『自分は通だ』とアピールしたいだけ。本当に知識が豊かな人たちは、あえて難しい用語を使ったりしないものです。これだけ情報があふれかえっている時代なので、誰でも知らないことがあるのは当たり前。知識を競おうと必死になって言い返すほうがカッコ悪いですよ。専門用語を過度に使いたがる人がいても萎縮せず、『あぁ、この人は虚勢をはりたいんだろうな』と大人の視線で見守るのがベストですね」
知らないことは恥ではない。むしろ、「わからない言葉で話すほうが悪い」と大きく構えればいいのだ。
3/3発売の週刊SPA!「マニア間では“知ってて当然”な用語の基礎知識」では、さまざまなカテゴリーでの訳知り顔の自称「通」が「知ってて当然」だと思われる用語をリサーチ。「知ってて当然」と馬鹿にされるレベルから、一目置かれる用語までをレベルごとに紹介。うろ覚えでも「訳知り顔」コミュニティでなんとかわたっていけるように活用していただきたい。<取材・文/週刊SPA!編集部>