社会そのほか速
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スギ花粉の飛散シーズンを迎えたが、引き起こされるのは、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみだけではない。最近では皮膚炎の原因になることも指摘されている。花粉が付着する顔や首に症状が出やすいので注意しておこう。
【まぶたが赤くなる】
スギ花粉皮膚炎の特徴は、スギ花粉が飛散している期間に症状が現れて、シーズンが過ぎれば治まるところ。10年以上前から症例を学会報告してきた「浅井皮膚科クリニック」(横浜市)の浅井俊弥院長が説明する。
「特に上まぶたを中心に赤く腫れて、こする刺激などが加わると、皮膚がカサカサしてきます。また、ほお骨の辺りやあごから首にかけても、かゆみが出たり、赤く腫れぼったくなる人がいます」
もともと鼻や目の症状がある人に伴う場合もあれば、花粉症でなかった人に皮膚炎だけが現れるケースもあるという。
【アトピー症状も悪化】
発症のメカニズムは、スギ花粉(抗原)が皮膚に付着することで起こる一種の接触皮膚炎。20-50歳代に多く、性別では圧倒的に女性に多い。それには理由がある。
「この時期は空気が乾燥していることもありますが、女性の場合は目元の化粧や化粧落としでまぶたの皮膚のバリアーが壊れてしまっていることが発症のキッカケになっているようです」
また、アトピー性皮膚炎が基礎疾患としてある人は、春先は約30%がスギ花粉の接触によって顔や首などの露出部分を中心に症状が悪化すると考えられているという。
「スギ花粉は春だけでなく、11月から12月にかけても少量の飛散があります。春に症状が出る人は秋も要注意です」
【対策はシャワー浴】
検査は、抗原となるスギ花粉エキスを皮膚に垂らし、細い針でひっかきアレルギー反応を調べるプリックテスト。陽性なら皮膚が赤くなる。15分ほどで分かるという。
「治療は塗り薬が主体で、免疫調整外用薬やまぶた用のステロイド眼軟膏(なんこう)を使います。皮膚のかゆみを抑えるために、鼻や目の症状の治療と同じように抗ヒスタミン薬の飲み薬を併用する場合もあります」
薬はあくまで対症療法になるので、花粉飛散のシーズンが過ぎ去るまでに並行して大切になるのは予防・対策。屋外から室内に戻ったら、洗顔して顔や首に付着した花粉を取り除こう。
「意外と見落としているのは髪に着いた花粉です。それが顔に落ちて皮膚炎を引き起こしているケースがあります。ですから洗顔だけでなく、患者さんにはできるだけ帰宅直後のシャワー浴をすすめています」
いっときの辛抱。スキンケアも忘れずに。
《スギ花粉皮膚炎の症状》
★顔や首に赤く腫れたり、かゆみが出たりする皮膚炎ができる
★特に皮膚の薄い上まぶたに症状が現れやすい
★アトピー性皮膚炎患者の30%がスギ花粉の飛散時期に症状が悪化する2015/3/10 16:56 更新