社会そのほか速
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センターサークル付近の左サイド。浦和レッズの武藤雄樹は、グラウンダーで球足の速いパスを前方の柏木陽介に当てると、スルスルと相手陣内を駆け上がっていった。
ボールを受けてターンした柏木を、左から一気に追い抜いていく。柏木が左の大外の宇賀神友弥にボールを入れると、武藤は更にスピードを上げた。
トップスピードのままペナルティーエリア内に走り込み、宇賀神からのワンタッチでの浮き球のパスを右足でならすと、ボールの落ち際に再び右足。ピッチ中央から突っ込んでいく迫力と電光石火のシュートモーションから繰り出されたのは、トゥーキック気味の一撃だった。スピードとテクニックが凝縮されたシュートで相手GK榎本哲也の間合いを外して、ボールはゆっくりとゴールに転がっていった。
J1 1stステージ第6節の横浜F・マリノス戦の42分に生まれた同点ゴールを、柏木は「俺とウガ(宇賀神)と武藤で、全員がイメージを共有できていた」と振り返る。
「ウガには『ワンタッチで出せよ』というパスだった。武藤は難しかったけれど、いいトラップをしていいシュートをした」
ホームで攻め込みながら、34分にカウンターから先制点を奪われていた浦和は、前半終了間際に武藤のゴールで追いつくと、直後の前半アディショナルタイムには梅崎司がヘディングで逆転弾。2-1で競り勝ち、無敗と首位をキープした。
逆転劇の呼び水となった一発について、殊勲の武藤は「しっかりパスを繋いでいい形の崩しができた。宇賀神さんからいいパスがきましたし、いい感じでGKのタイミングを外すシュートが打てた」と納得の表情。ゴールに迫るにつれて加速していく崩し、意外性のあるシュートと、緩急の見事さで勝負ありというプレーだったが、得点に至るには幸運と勤勉さが加わることになった。
「しっかり詰めていた結果、こぼれてきたのでよかった。浦和に来てからポストに2回くらい弾かれていたが、今日は自分のところに返ってきた」
一連のプレーは「できればあのまま決まって欲しかった」と明かすほど見事な流れだったが、ボールは惜しくもゴールポストを直撃。しかし、武藤はシュート後もスピードを緩めずゴール前まで走り込むと、こぼれ球にいち早く反応して左足で蹴り込んだ。
ベガルタ仙台から移籍し、今季から浦和に在籍する。「加入してから、埼スタでのゴールがひとつの目標だった。今日はそれを達成できて本当によかった。…