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人間が「空を飛びたい」と思う気持ちは太古の昔から変わらず、先人たちの知恵と努力により今日、我々は様々な乗り物に乗って空を飛べるようになった。未だ漫画やアニメのように気軽に玄関先や屋根から飛ぶには至ってはいないが、それもそう遠い未来ではなくなるかもしれない。
ニュージーランドにある、マーティン・エアクラフト社の代表であるグレン・マーティン氏は30年以上に渡り、人間が空を飛べる「ジェットパック」の開発に力を注いできた。1997年にはマーティン氏の妻が初のテスト飛行のパイロットとして参加。その後も改良を重ね、とうとうリモコンも使える世界初の実用的な「空飛ぶジェットパック」として完成した。今年1月24日にはオーストラリアの証券取引所にて販売に向けての資金を集めるべく取引を開始し、興味を抱いた海外の人々と既存の株主からの支援により既に2,700万ドル(約32億円)を集めたとされている。
【その他の画像はコチラ→http://tocana.jp/2015/03/post_6060.html】
■ジェットパック、どんな乗り物?
それではここで、ジェットパックをもう少し詳しくご紹介したい。全長2.2m、幅2.14m。重量は200kg、このジェットパックで320kgまで運ぶ事が可能で最高速度は74km/h。最高で地上1kmの高さまで飛ぶ事ができ、最長30分間の飛行が可能なのだという。燃料もガソリンと手軽なのも魅力だ。
そして重要なのが安全面なのだが、ジェットパックはいかなる事故からもパイロットを守るシステムとして、何らかの障害によって落下した際、地上からわずか数メートルまで迫っても速やかに再浮上出来るパラシュートシステムを6カ月以内に完成させる予定であり「作業が完了すれば、ジェットパックは世界で最も安全な乗り物になるはずです」とマーティン社の常務であるピーター・コーカー氏は語っている。
イベントやレジャーなどに最適であるが、コーカー氏によると当初は警察や消防、そして自然災害や他の緊急事態に対応する際に使用出来るよう想定していたということだ。
ちなみに現時点での価格は20万ドル(約2,400万円)と、決して安くはない。しかしマーティン社の希望額は15万ドル(約1,800万円)程であり、この先ジェットパックが量産されれば15万ドルまで価格を下げる事が可能になるといわれており、発売予定の2017年に向けて、どれだけの企業や民間人が購入するかに注目が集まっている。…