新年度から、進学や就職で新天地へ引越しする人もいるだろう。特に初めての一人暮らしの場合、住まい探しに夢はふくらむもの。だけど条件にこだわりすぎると、それだけ家賃にも響いてくる。予算に応じてどの条件をあきらめるべきか、兼ね合いが悩ましいところだ。そこで、条件によってどれくらい家賃に差額が出るのかを調べてみた。

吉祥寺の一人暮らし向き賃貸で、条件による家賃の差を調査

　賃貸物件を探す際の条件と一言で言っても、「賃料」「エリア・駅」「駅からの分数」「間取り・面積」「築年数」「こだわり条件（バス・トイレ別など）」と多岐にわたっている。エリアや賃料という条件はゆずれないことが多いと思うので、今回は「こだわり条件」に焦点をあてて、条件の違いによる家賃の差をチェックしてみた。

　「SUUMO賃貸 PC版」で、よく指定される検索条件は【図1】の通り。ここから5つを選び、条件に適っているか否かによる家賃相場をそれぞれに算出。エリアはリクルート住まいカンパニーによる「住みたい街ランキング2014（関東編）」で総合1位になった人気の街、東京都・吉祥寺の物件で調査した。一人暮らしで選ぶ人が多いだろうワンルームまたは1K、さらに駅から徒歩15分圏内という点は共通条件として設定。そこに、特に一人暮らしで気になるだろう条件を追加した結果が【図2】だ。

　【図1】人気の検索条件上位10位（PCのみ）（SUUMOジャーナル調べ）

　【図2】人気条件の有無によるワンルーム・1K物件の家賃の差額ランキング（吉祥寺駅）（SUUMOジャーナル調べ）

　差額が最も少なかったのは「2階以上」で約7000円、最も開きがあったのは「洗面所独立」で1.98万円。確かに、浴室やキッチンの水まわりと別に洗面所を設置するには、それなりにスペース（専有面積）も必要で家賃に響きそう。また古い賃貸物件の場合はワンルームや1Kで独立した洗面所というのは少なく、洗面所独立＝築年数が浅い傾向がある点も、この差額を生んだかもしれない。

　1カ月1.98万円ということは…、年間23.76万円も家賃に開きが出る。新生活は何かと物入りだし、予算を考えるとやはりどうしても外せない！ という「こだわり条件」はある程度少なくしたほうがよさそうだ。

この条件がなくても大丈夫…？ 一人暮らし経験者の声を集めてみた

　条件を少なくするといっても、一人暮らし初心者にとって判断は難しい。そこで、一人暮らしをしたことがあり、前述の人気の条件“外”の物件に住んだことのある働く女性の声を、SUUMO編集部がいくつか集めてみた。…